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1日に2人がサメに腕を… 繰り返される米国での事故 “無意味な”駆除しか手を打てず

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1日に2人がサメに腕を… 繰り返される米国での事故 “無意味な”駆除しか手を打てず

 アメリカ・ノースカロライナ州のビーチで14日、12歳の少女と16歳の少年が相次いでサメに襲われ、腕を食いちぎられた。最初に少女が襲われ、約1時間半後に約3キロ離れた場所で少年が被害を受けた。2人は周囲の人々の迅速な応急処置の甲斐もあり、一命を取りとめたが、映画『ジョーズ』さながらの光景にビーチは一時パニックになった。

 現場周辺のビーチは翌日からも通常運営を続けている。地元自治体は空と海からのパトロールを強化し、不審な動きをするサメは駆除するとしている。一方、専門家は駆除は無意味だと批判。一時的にビーチを閉鎖するのが最良の対策だと主張している。

◆水中から飛び出したサメが腕全体に噛みつく
 事故は、大勢の海水浴客で賑わう日曜日の午後に起きた。911(日本の119番に相当)の通話記録によれば、ノースカロライナ州南部のオークアイランドという大西洋岸の町のビーチで、午後4時10分ごろに少女がサメに襲われた。最初の通報者の女性は「女の子の手が全部なくなったみたい!」と叫んだ。次いで約1時間半後に同じ町の約3キロ離れた場所で少年が襲われた。こちらの通報者もパニック気味に「腕がなくなっている!」と悲痛な声を上げている(USAトゥデイ)。

 2人ともヘリコプターで近くの病院に運ばれ、少女は左腕の肘から下を切断、少年は左腕の肩から下を失った。2人とも快方に向かっており、担当医師は命に別状がなかったのは、「現場に居合わせた人たちが非常に迅速に応急処置をしたおかげだ」とコメントしている(USAトゥデイ)。

 少年のケースの目撃者の一人は、ABCニュースに、「友だちに手を振っているように見えた。すると、サメが水中から出てきて一瞬のうちに彼の腕全体に噛みついた」と語った。少女のケースの目撃者の男性は、砂浜に座っている時に悲鳴を聞いた。「最初はクラゲに刺されたのかな、と思った。彼女の側にいた男性が海から引き上げると、大量に出血していた。腕の大部分が食いちぎられていた。それでサメだと分かったんだ」。男性らはサーフボード用のコードで止血し、患部にタオルを巻いて救援を待ったという。被害者はいずれも、海岸から約20メートルの腰の深さほどの浅瀬で襲われた(AP)。

◆被害件数は増加傾向
 サメが人を襲ったという事例報告は、アメリカで圧倒的に多い。いわゆる「人喰いザメ」の生息域で海水浴客が最も多いからだと思われる。サメの事故の統計をまとめているフロリダ自然史博物館の『国際シャークアタック・ファイル』によれば、昨年、世界でサメの事故は72件あり、そのうちの52件がアメリカだった。死に至ったのは3件で、これらはアメリカ以外だったという。

 昨年の72件は、最近では2009年(68件)以来の少ない数字だったが、1900年からの長期的な傾向では緩やかに増えている。その理由はサメが攻撃的になっているのではなく、人々が海のレジャーを楽しむ機会が増えているからだとみられる。アメリカの事例では、フロリダ州が圧倒的に多く(昨年28件)、ハワイ(同7件)、サウスカロライナ州(同5件)、そして今回のノースカロライナ州(同4件)が上位となっている。ノースカロライナ州ではこの10年間で25件あった(ワシントン・ポスト)。ただし、今回のように同じ日に同じ場所で複数の被害が出るのは非常に珍しいという。『国際シャークアタック・ファイル』を監督するサメ研究者のジョージ・バージェス氏は、そうしたケースには40年間の研究生活で2例しか知らないと語っている(『LAタイムズ』)。

 2人を襲ったのが同じ個体かどうか、その大きさなども分かっていない。バージェス氏ら専門家は、事故があった地域や怪我の度合いから、「オオメジロザメ」か「イタチザメ」だろうと見ている。事故後、空と海から捜索した地元警察が現場近くで体長約2メートルのサメを目撃している。翌日にも自治体のパトロール隊が同様の大きさのサメを見つけた。

◆駆除は効果なしと専門家
 地元オークアイランド当局は、翌日からパトロールを強化し、サメが海岸近くを泳いでいたり、ビーチに近づいた場合は駆除するとしている。しかし、バージェス氏と別の専門家はLAタイムズの取材に対し、そろってこれを批判している。同氏らによるとサメは移動性の高い魚で、2人を襲った個体は既に何十キロも離れた場所にいると指摘。毎日のようにエサを求めて沿岸に来る数多くのサメのなかから、人を襲うものを識別するのは不可能であり、駆除は「単純に馬鹿げている」と語る。かつてオーストラリアで行われた駆除活動も、効果を上げられなかったとも言う。

 唯一、短期的に効果があるのは、ビーチを数日間閉鎖してサメの群れがいなくなったことを確認することだという。エサとなる魚の動きなどによってサメの居場所も日々変わるからだ。しかし、町は「ビーチを閉鎖するためには、会議を開いて正式な手続きをしなければならない。今のところその時間がない」などとして、翌日からも通常運営を続けている。

『国際シャークアタック・ファイル』によれば、サメは通常は人を襲わないが、次のような行動はサメを刺激するようだ。「バシャバシャと水しぶきを上げる」「水中を歩いている」「勢い良く飛び込む」―。また、米ライフセービング協会は、釣り人の多い桟橋の近くや濁った水、人の少ないビーチは要注意だとしている。

(Newsphere編集部)

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