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日本に移民受け入れ提言のシンガポール建国の父死去 自国で成功も住民には危機感も

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日本に移民受け入れ提言のシンガポール建国の父死去 自国で成功も住民には危機感も

 シンガポール建国の父と言われる、リー・クワン・ユー元首相が亡くなった。イギリス領時代の1959年から、独立後も1990年まで首相を務め、わずか面積715平方キロメートル(淡路島とほぼ同じ)の小さな都市国家シンガポールを、世界でトップクラスの豊かな国に押し上げたリー氏。その功績を海外メディアは大きく報じるとともに、シンガポールが抱える問題とその未来について考察している。

◆驚きの大発展を主導
 マレー半島の先端に位置するシンガポールは19世紀にイギリスの植民地となり、貿易港として発展した。戦後はマレーシアとともに独立を果たしたが、1965年にマレーシアを追い出される形で、ケンブリッジ大卒の弁護士であったリー氏が率いた人民行動党(PAP)のもと、独立国となった。

 デジタル・ニュースメディアの『Quartz』は、リー氏が資源のないシンガポールで、ワールドクラスの港や空港といった主要なインフラを整備し、様々な産業やビジネスを育てたことを評価。1965年に500ドルだった一人当たりのGDPは、1991年にはなんとその2800%の、1万4500ドルまで増加したと伝えている。

 リー氏はまた、住宅開発局(HDB)を創設しアパートを分譲。多くの国民のマイホーム取得の夢をかなえ安定を与えると同時に、民族の壁を取り払い、中国系、マレー系、インド系を同じ区画に住まわせるようにしてことで、シンガポールを世界的なメトロポリスに発展させた、と『Quartz』は指摘している。

◆管理政治の弊害
 海外メディアはリー氏の功績は否定できないと述べるが、その政治スタイルが今後も持続できるものであるかには疑問を示す。

 クリスチャン・サイエンスモニター紙(CSM)は、リー氏のアプローチは善意の独裁主義を伴う高度に管理された資本主義経済だと主張。リー氏と与党PAPは、発展と引き換えに、異議、討論、報道の自由を犠牲にしてきたと『Quartz』も指摘している。

 フォーブス誌に『リー・クワン・ユー後のシンガポール:彼の創った功利主義者の楽園の未来は不確か』という記事を寄稿したジョエル・コットキン氏は、PAPの支持率は現在過去最低となっていると述べ、政府によるコントロールと生活費の上昇に国民は嫌気がさしていると指摘。最近の調査によれば、できることなら違う国に行きたいと答えた国民が半分もいたと言う。

 現在の首相は、リー氏の息子のリー・シェン・ロン氏。現首相、またはその後継者は、国民の願いと経済成長のバランスを求め、うまくかじ取りすることが求められると『Quartz』は指摘する。

◆移民は受け入れるべきか?
「BWCHINESE中文網」は2014年3月24日にリー・クアンユー氏の「日本を凡庸な国に変えたのは何か」と題する記事を掲載。日本国内でも大きな議論を巻き起こした。

 記事の中で、リー氏は、日本の少子高齢化に言及し、人口減少と高齢化は国の衰退を意味すると指摘。しかし「自分達と違う民族」を好まない日本は、移民受け入れによりこの問題を解決しようとしないと述べ、人口問題が影を落とし、日本に明るい未来は見えないと語った(チャイナネット)。

 シンガポールは、海外から優秀な移民を受け入れ経済発展を支える政策を取っており、成功を収めているのは事実。しかし、リー氏が語らなかった問題もあるようだ。

 前述のフォーブスの記事で、コットキン氏は、出生率が世界最低レベルにあるシンガポールでは、移民により、2030年までに人口を現在の500万人から700万人まで増加させる計画だと説明。また、労働力不足のため、外国人労働者も増え続けており、2030年までには、外国人の数がシンガポール人を上回ると予測されるとし、多くのシンガポール人は、大量の移民流入で自らが外国人になってしまうのではないか、と感じていると述べている。

(Newsphere編集部)

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