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ギリシャ財政危機の一因は、過大な軍事費か ドイツが最大の輸入相手という実態も

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ギリシャ財政危機の一因は、過大な軍事費か ドイツが最大の輸入相手という実態も

 トロイカ(EU、ECB、IMF)からの支援の代償として、厳しい緊縮財政をしくギリシャ。しかし、軍事費や武器輸入額はGDP比で高い水準にあるという。ギリシャの債務拡大を考える上で重要な点といえる。その実態と背景について、欧米メディアが報じている。

◆ギリシャ最大の武器輸入相手国はドイツ
 ギリシャは財政緊縮策として、保健医療費1.7億ユーロ、教育費5億ユーロ、年金4億ユーロを削減し、さらに公務員の解雇や公営企業の民営化を進めてきた。

 ギリシャの軍事費は約70億ドル(2013年、世銀)で、実質GDPは1610億ユーロ(2013年、IMF)。軍事費の対GDP比は約2.3%にのぼる。NATO加盟国28ヶ国のうち、米国(4.4%)、英国(2.4%)に次ぐ高水準だ(スペインのインフォデフェンサ紙)。さらに、ギリシャの兵器輸入額の対GDP比は、ユーロ圏で最も高いという。2004年と2010年は世界で5位、2007-2011年は10位だった (メディテラネオ・スル紙など)。

 では、ギリシャは兵器をどの国から買っているのか。ギリシャの輸入相手国は、ドイツ40%、米国28%、フランス20%だ(2006-2010年)。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、ドイツは兵器輸出額で世界3位でもある。なおギリシャ国内では、兵器産業は皆無だ(英ガーディアン紙など)。

◆仮想敵国トルコへの対抗、汚職との関係も
 なぜ、ギリシャは軍備に多額の資金を注ぎ込むのか。仮想敵国トルコに対抗するためだ。ギリシャもトルコもNATO加盟国だが、両国はキプロス問題を抱えている。

 キプロス国民の78%がギリシャ人とされ、18%がトルコ系とされる。1960年の独立後、民族間の対立が激化。1974年、ギリシャ軍事政権は鎮圧・併合を試みたが、失敗に終わった。一方トルコは、トルコ系住民の保護を名目に、キプロス北部に侵入・占領し、キプロス連邦トルコ共和国(北キプロス)をつくった。北キプロスは1983年に独立を宣言したが、トルコのみ承認している。南北統一を国連は試みているが、まだ統合には至っていない。最近発見されたエーゲ海の石油・天然ガスについても、北キプロスは採掘権を要求し、対立の火種となっている。

 また、必要以上の兵器輸入は、汚職と強く関係しているという。例えばトォチャドポウロス元国防相は、ドイツの潜水艦6隻の購入に関して、800万ユーロの収賄罪で有罪判決を受けた(ロボット・ペスカドール紙)。

◆ドイツは厳しい対応。ギリシャ新政権は削減に本気か?
 最大の輸出国ドイツは、ギリシャに厳しい姿勢を崩さない。2012年のEU商工会議で、ギリシャ商業連合会会長はメルケル首相に対し、“我が国が給与も年金も削減している時に、貴国から大量の兵器を購入するのは正しいやり方か”と尋ねた。首相は、我々の方から多額の兵器購入を促した覚えはない、と答えたという(メディテラネオ・スル紙)。

 シリザが新政権に就いた今、軍部は軍事費削減を懸念しているという。軍事費は、1980年代にはGDP比6.2%だったが、2000年代には3%にまで削減されていた(EU平均1.6%)。2015年はさらに、2010年比で65%の削減になるという(ディフェンス・ニュース)。

 著名経済学者のアンジェロス・フィリピデス氏は、過去数十年にわたり、もしギリシャが他のEU諸国と同じくらい軍事費を削減できていれば、1500億ユーロ節約できていた、と指摘している(英ガーディアン紙)。なお、これは直近の財政援助額を上回る規模だ。

(Newsphere編集部)

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