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米国との国交正常化、キューバ紙どう報じた? 3つの要因、米共和党の反発への懸念…

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米国との国交正常化、キューバ紙どう報じた? 3つの要因、米共和党の反発への懸念…

 オバマ米大統領は17日、キューバとの国交正常化交渉を始めると述べた。1961年にアイゼンハワー大統領(当時)が国交を断絶して以来、53年ぶりとなる。

 背景には、教皇フランシスコの仲介、米国企業の関係改善意欲の高まり、ベネズエラのキューバ支援低迷という要因があった。現地紙やスペイン語圏メディアは、上記の要因や今後の展開について報じている。

◆1.教皇フラシスコの権威
 教皇フランシスコは、2013年3月の即位後、人道的な立場から、米国とキューバの関係改善を願っていた。キューバ革命(1959年)から現在まで、米国への亡命・移住は後を絶たない。年間3万人、累計100万人近くが、キューバから米国へ出国した。再会できない家族も多い。米国の制裁と圧力の影響で、経済成長は鈍く、物資も不足しているためだ(スペインのエル・ムンド紙)。

 オバマ大統領も、就任当初からキューバとの関係改善の道を模索していた。そのためには、スパイ容疑で5年間服役中のアラン・グロス氏(65)ら、54名の米国人の釈放が焦点だった。今年3月、大統領は教皇とバチカンで会談。大統領は教皇に畏敬の念を表明し、協力を仰いだとされている(スペインのエル・パイス紙など)。

 教皇は会談後、オバマ大統領とカストロ評議会議長に親書をしたため、問題解決のために動いた。ケリー米国務長官とパロリン法王庁国務長官も二人三脚で協力を始めた。教皇はカナダでの交渉も支援し、米・キューバ代表の秘密交渉は、合計9回もたれた。教皇は交渉の最終合意をバチカンで行なうよう要請し、10月に実現した(ニューヨーク・タイムズ紙など)。

 17日の会見では、グロス氏が釈放され、アメリカに帰国したことも明らかにされた。

◆2.米国企業の要請
 米国企業も、大統領にキューバとの関係改善を迫っていた。中国、ロシア、EU、メキシコ、ブラジル、カナダなどが、同国との取引伸展の動きを始めていたことも背景にある。5月には、300万社の会員をもつ米国商工会議所の会長トーマス・ドノウエー氏がキューバを訪問し、カストロ議長と会見。両国の関係改善と自由貿易の推進を訴えた。

 一方、キューバ政府は今年4月、キューバ出身で外国に在住する者が、同国との取引及び投資ができるように法改正を行っていた。すなわちキューバも、米国で成功しているキューバ出身の実業家の支援を期待しているのである(エル・パイス紙)。

◆3.ベネズエラの苦境
 ベネズエラは、チャベス前大統領の時から、毎日6000バレルの原油をキューバに提供している。代わりに、キューバからは4万人の医師をベネズエラに派遣している。さらに、キューバはこれまでベネズエラから232億ドルの支援金を受け取っている。キューバのGDPの20%は、ベネズエラとの関係で維持されているといえる。

 しかしベネズエラは、ハイパーインフレと世界的な原油価格の暴落で、これまでのような支援はできなくなっている(アルゼンチンのインフォバエ紙など)。ブラジルもキューバと関係を強めているが、まだ基盤ができつつある程度に過ぎない。キューバは、ベネズエラに代わる「頼れる国」を早急に必要としていたのだ。

◆共和党は反発か
 ケリー国務長官は、国交断絶以来初となるキューバ訪問を望んでいる。その前に、米国両議会で制裁解除の為の承認を得ねばならない(主に亡命キューバ人が編集に携わるディアリオ・デ・クーバ紙)。

 しかし来年から両議会は、共和党が過半数の議席を占めるため、承認が容易ではなくなる。共和党の有力議員が、オバマ大統領の決断に反対しているからだ。批判の急先鋒は、大統領候補としても有力な、マルコ・ルビオ上院議員(共和党・キューバ系米国人)だ。同議員は、国交正常化について、「キューバの人権保護と民主化の発展に何ら役立たない」と語った(AP)。

 これから両国で大使館が設立されれば、関係は加速度的に発展することになる。来年4月には米州機構の首脳会議も予定されており、オバマ大統領とカストロ議長の出席も確認されている(各社情報筋)。

※本文中「キューバのディアリオ・デ・クーバ紙」は「主に亡命キューバ人が編集に携わるディアリオ・デ・クーバ紙」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(12/22)

(Newsphere編集部)

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