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習主席、反日控えめ? 南京虐殺追悼式典で“愛国者”アピールも、国内向けとの指摘

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習主席、反日控えめ? 南京虐殺追悼式典で“愛国者”アピールも、国内向けとの指摘

 中国の南京市で13日、いわゆる“南京大虐殺”の追悼式典が開かれた。中国では今年から、12月13日は政府が公式に定める南京事件の「国家追悼日」になっている。それに伴い、毎年『南京大虐殺記念館』で開かれている追悼式典も、地元主催から国家レベルに引き上げて執り行われた。当日は習近平国家主席も出席し、当時の日本の「一部の軍国主義者」や「虐殺があったことを否定しようとする者」を批判した。

 式典は、中国国営CCTVが全国放送で生中継した。BBCなどの海外メディアもその様子を伝えている。

◆習主席「日本全体に憎しみをぶつけるべきではない」
 イギリスのBBCとガーディアン紙は、中国国営新華社通信の報道を引用しながら、『南京大虐殺記念館』敷地内の屋外会場で行われた式典の様子を伝えた。それによると、90代の“生存者”、軍人、学生ら1万人が参加。中国国歌を高らかに斉唱した後、「世界で最大音量のサイレン」(新華社)が鳴り響き、中国国旗の半旗が翻る中、黙祷を捧げた。

 BBCは、「中国は1937年に南京が占領された際、30万人の市民が虐殺されたと主張している。しかし、一部の日本のナショナリストたちは、事件そのものを否定している」と紹介。習主席は、式典の演説で従来の主張を繰り返し、次のように批判を加えた。「歴史と30万人の被害者の魂、13億の中国人民、そして世界中の平和と正義を愛する人々は、虐殺を否定しようとする者を絶対に許すことはないだろう」

 一方で、習主席は「(当時の日本の)ごく一部の軍国主義者が攻撃的な戦争を起こしたからといって、国全体に憎しみをぶつけるべきではない」(新華社)、「戦争犯罪の責任は少数の軍国主義者にあるが、人民(日本国民)にはない」(ガーディアン)など、日本への一定の“配慮”を伺わせる発言も織り交ぜた。

◆新たに「国家哀悼日」「抗日戦争勝利記念日」「烈士記念日」を制定
 ガーディアン紙によれば、CCTVは式典前に、当時の映像を用いた“南京大虐殺”の特集番組を全国放送。映像には「日本兵が南京を占領するシーン」と、「道路や堤防に横たわる中国人の遺体」が含まれていたという。また、新華社は式典前日の12日付で、『血と恐怖の記憶』と題して、“虐殺”の詳細を記した記事を出している。

 こうした形で「12月13日」が“全国区”になったのは、今年からだ。全国人民代表大会(全人代=民主主義国家の国会に相当)は今年2月、日本軍が南京を占領した(1937年)12月13日を国の公式な「国家哀悼日」に、さらに(1945年)9月3日を「抗日戦争勝利記念日」に、その後8月には、9月30日を日中戦争などの戦没者を追悼する「烈士記念日」に定めた。南京の式典の規模引き上げも、これを反映したものだ。

 エコノミスト誌は、南京の式典に絡め、こうした一連の動きをまとめている。その中で、「習氏は、アメリカとその友好国に敵対するという対価を払ってでも、(尖閣諸島などの)中国の領土的主張を強くアピールできる勇気ある愛国者だという役を演じようとしている」と記す。一連の反日的な動きの裏にある習主席の狙いの一つは、そうした国内向けのアピールだというわけだ。実際、「国内向け」な面が強いことを示すかのように、習主席は日本に対する直接的・全面的な批判は極力避けているようだ。9月の「抗日戦争勝利記念日」の演説でも、日本とは「健全で安定した長期的な関係を望む」と述べている(エコノミスト誌)。

◆新たな反日教育もスタート
 とはいえ、エコノミスト誌は、来年の日中戦争終結70周年に向け、「中国はさらにテレビ番組や出版物でナショナリズムを煽り続けるだろう」とも記している。学校教育では、既に反日的なテーマの教科書の新規導入が始まっており、南京を省都とする江蘇省の小学校では、今月から南京事件を扱った『血と火の記憶』という教材を使った授業が始まったという。

 韓国の中央日報(日本語版)も、13日の式典での習主席の演説を取り上げ、「習主席が過去の歴史認識に関し、日本政府を改めて強く批判したことで、ふさがった日中関係が容易に解氷ムードを迎えるのは難しいと見られる」と、悲観的だ。

 また、同紙は、習主席が演説の中で、「大虐殺には『鉄証如山(=山のような明白な証拠)』がある」と述べた点を強調している。一方、ガーディアン紙は、中国が主張する30万人の被害者数について、「海外の権威ある学者の何人かは、もっと低く見積もっている」と記す。そして、その一例として、英国の中国史家、ジョナサン・スペンス氏の「4万2000人の兵士と市民が殺され、2万人の女性がレイプされてその多くがその後に死んだ」という見方を挙げている。

(Newsphere編集部)

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