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「スノーデン狂想曲」新展開 オバマ大統領は沈静化を求め、エクアドル政府には強気と弱気が混在

  • カテゴリー:国際
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「スノーデン狂想曲」新展開 オバマ大統領は沈静化を求め、エクアドル政府には強気と弱気が混在

 米政府の情報を「盗み」、国家機密を漏らした罪によって米当局から訴追されている、米国家安全保障局(NSA)元請負職員、スノーデン氏は、現在モスクワ市内の空港の乗継エリアに身を潜めているとされる。勤め先のハワイを出国し、香港でアメリカの監視システムの存在を暴露して以来、同氏の一挙一動は、米のみならず、中・ロ・エクアドルなどの関係各国を巻き込んで大騒動を巻き起こしてきた。
 木曜、世界中が注目する「スノーデン狂想曲」に新たな展開があったと、海外各紙が伝えている。同氏が亡命申請を出したエクアドル政府内の動きが明らかになったほか、大統領が政府の対応について発言。これに応える形で、アフリカ歴訪中のオバマ大統領も、記者会見で同問題に言及したという。

【渦中のエクアドル スノーデン氏への便宜を否定か?】
 もともと、スノーデン氏が亡命先の希望を、当初の「アイスランド」から「エクアドル」に切り替えた背景には、現在ロンドン市内のエクアドル大使館で生活する、内部告発サイト、ウィキリークスのアサンジ代表のアドバイスがあったものとされる。アサンジ代表は早々に、スノーデン氏への支持と援助を表明し、同氏が香港からロシアに出国したのち、米当局がスノーデン氏のパスポートを無効化したことが明らかになっても、「亡命申請者として、エクアドル政府から「難民渡航書類」を交付されているため、問題はない」と述べていた。
 このため、先のプーチン大統領の発言によって、ロシアが静観する見通しであること、同氏がモスクワの空港内にいることが明らかになったあとの焦点は、「スノーデン氏は(その許可書を使って)エクアドルにたどり着けるのか」という一点に絞られてきた。
 ところが木曜、スノーデン氏の行く末に暗雲を垂れ込めた模様だと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は伝えている。
 スノーデン氏に、エクアドル政府の窓口として便宜を図ってきたのは、アサンジ氏と直接的な交流を持ち、公にその親しい関係を認めてきた経緯のある、在ロンドン大使館領事だった。先に言及された「渡航許可書」も、同氏が発行したものだったとされる。
 しかし木曜、コレア大統領はこの「渡航許可書」の効力を明確に否定。「仮にスノーデン氏がそれを所持しているとしても、(外務省の裏付けのない)在ロンドン領事が発行した文書には何の効力もない」と断言した。しかも、同氏の亡命申請についても、「申請を受け、検討もしているが、この先の手続きを進めるためには、同氏がエクアドルに入国するか、エクアドル大使館に入る必要がある」と述べたという。

【静かな幕引きを目論む? オバマ大統領】 
 ニューヨーク・タイムズ紙はこれに対するオバマ大統領の反応に焦点を当てた。同紙によると、大統領は記者会見で、スノーデン氏を「29歳のハッカー」と一般化し、「仮にアメリカ国内に、中・ロが逃亡の手助けをしたことへの憤懣があるとしても、この「ハッカー」に、これらの国との関係を損なうほどの価値はない」と強調した。
 大統領は、この件について、中・ロとの電話による「トップ会談」は行っておらず、大統領自らが乗り出すことで事を大げさにしたくないとの意向を示した。さらに、巷で取沙汰されているような、同容疑者が乗った飛行機に対して策を弄したり、米戦闘機で強制着陸させたりする考えはなく、あくまで「通常の手続きによって」身柄引き渡しを受けたいとしている。

【反米か、親米か 揺れるエクアドル国内】
 事の鎮静化を目指すような両国政府の発言だが、同時に、エクアドル政府は、筋金入りの「反米社会主義者」コレア大統領の面目躍如の動きも見せているという。
 米への輸出品の関税を優遇する「アンデス特恵貿易法」(ATPA)の失効が間近であることに絡み、米議会から、「(エクアドルが)スノーデン氏の亡命を認めた場合には、更新するべきではない」との主張が飛び出していたことを「脅迫」と反発。「我が国はいかなる圧力も脅しも受けない」と強硬姿勢を明らかにし、果ては、同制度で得ていた恩恵とほぼ同額の2300万ドルを「米国内の人権保護のために提供する」と述べ、「脅しや拷問をしないように使ってもらう」と皮肉ったという。
 こうした動きについてガーディアン紙は、今回のスノーデン問題へのエクアドル政府の対応は、「政府内の強硬派と穏健派の溝を浮き彫りにした」と分析している。
 ATPAについて、「スノーデン問題がなかったとしても、コレア大統領の反米姿勢の鮮明化によって、更新は危ぶまれていた。振り回されるよりも、主導権を握ることを選んだのではないか」との識者の見解のほか、同大統領が事前に、「ATPAの失効はエクアドル経済に大きな影響を及ぼさない」と喧伝していたことを紹介。ただし、エクアドルの経済の生命線に関わるとして、これを強く警戒する声もあると報じている。
 さらには、今回の騒動を「アサンジ氏が、エクアドルを舞台に派手な芝居を打っている」と不快感を持つ高官がいることも、示唆された。

 プーチン大統領は先に、ロシア側がスノーデン氏の出国を促しているかのような発言をしている。当人が望むかぎり、「居続ける」ことが可能とされてはいるものの、今や「「天国と地獄の境目」の乗継エリアで、「進退窮まった」状態にあるスノーデン氏。周囲の喧騒に、今、何を思うのか。

(Newsphere編集部)

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