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フィリピン驚きの急成長、その背景は?

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 フィリピン国家統計調整委員会が30日、第1四半期のGDPデータを発表した。全体では前年同期比7.9%の成長であり、2010年第2四半期の8.9%増以来の高さであった。
 他のアジア諸国は、中国7.7%、インド5.5%、インドネシアの6.02%などとなっており、アジアでも最大の成長率といえる。
 部門別では、建設業33.7%増、製造業9.7%増、サービス業7.0%増、政府支出13.2%増、家計支出5.1%増などとなっている。

【良い方のサプライズ】
 ブルームバーグやダウ・ジョーンズのエコノミスト調査では、成長率は6%と予測されていた。政府目標も6~7%となっており、各紙は「良い方のサプライズ」だったと報じた。
 バリサカン経済企画庁長官は、昨年の年間推定値6.8%という数字が「ベース効果によるだけのもの(※元が低過ぎただけということ)」だと疑われていたことから、今年の成長率は重要だと評価。フィリピン経済が「新たな成長軌道」に乗っていると語った。
 また、下落中であった通貨ペソは、発表を受けて反発したが、株価は他のアジア諸国と「足並みを揃えて」下落していると報じられた。

【成長の理由は?】
 フィナンシャル・タイムズ紙は、中国など他のアジア各国での人件費増や、フィリピンが英語圏であることから、フィリピンへの外資工場の進出・拡大が盛んになっていることを報じた。製造業への外国直接投資は、2010年にはマイナス(純流出)13億ドル、2011年にもプラス1.194億ドルでしかなかったものが、2012年にはプラス10.3億ドルに急増している。
 またブルームバーグなどは、ベニグノ・アキノ3世大統領の、インフラ投資などの政府支出拡大策を挙げている。
 さらに、大統領が財政赤字削減や汚職撲滅にも成果を挙げたことで、フィリピンは、フィッチ・レーティングスとスタンダード・アンド・プアーズから、初めて「投資適格級」の格付けを得るに至っている。

【懸念点】
 一方懸念としては、海外需要の弱さから、輸出がマイナス7%と急縮小に転じていることがあげられる。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、特に主要輸出品目である電子製品組み立ての出荷が、2桁減であるという。また、出稼ぎフィリピン人からの送金も減速する可能性があるという。
 フィナンシャル・タイムズ紙は、6年間にわたり貧困ライン以下人口が28%ほどの高レベルで改善せず、失業率も7%近く、またサービス業に偏る経済構造のバランスの悪さも指摘する。インフラ投資が拡大されているとはいえ、企業が商品を出荷するインフラもまだまだ貧弱であるという。
 さらに、ウォール・ストリート・ジャーナル紙などは、急成長によるインフレ懸念も指摘。これに対しフィリピン中央銀行のテタンゴ総裁は、3.0%~5.0%のインフレ目標値を超過する兆候はなく、急に価格圧力が発生した場合でも「対処するに十分な政策余地を持っております」と語っている。同銀行は今年3度にわたり特別預金口座の利下げを行っている。ただし専門家によれば、急成長の発表を受けても、当面これらが撤回される見込みはないとのことである。

(Newsphere編集部)

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