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シリア内戦に巻き込まれるパレスチナ難民に、安住の地はあるか?

  • カテゴリー:国際
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 16日、シリアの首都ダマスカス南部のヤルムーク地区で、シリア政府軍がパレスチナ難民のキャンプを空爆し、20人以上が死亡、数十名が重軽傷を負った。激化する暴力に追われ、数千人にのぼるパレスチナ難民がシリアを出国し、レバノンに向かったという。
 海外各紙はシリア政府、パレスチナ側、諸外国の見解を分析。混迷を深めるシリア情勢と、住まいを追われたパレスチナ難民の今後を報じた。

 フィナンシャル・タイムズ紙は、今回の空爆の背景として、内戦の激化と、反乱軍の着実な首都進撃を挙げた。反乱軍は圧倒的な軍事力の差を越えて、政府軍の拠点を制圧しながらダマスカスに肉薄している。政府にとって、長年住処を提供してきた難民は、今や貴重な「味方」で、敵に回したくはないが、その心理につけこんで反政府軍が基地に使うことを、ついに容認できなくなった模様だという。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、シリアのムアレム外相は、潘基文国連事務総長との電話会談の際、「パレスチナ人は反政府軍をかくまったり助けたりするべきではない。追い出すべきだ」と述べ、反政府軍の暴力に空爆の責任を求めたという。

 パレスチナ自治政府のアッバス議長はスポークスマンを通じ、中東の諸外国、および、シリア政府と反政府軍に、「パレスチナ人を巻き込まないよう」要請すると共に、パレスチナ難民への人道的援助を求めた。1991年の湾岸戦争時、フセイン大統領支持という上層部の決定を、クウェートに住むパレスチナ難民が守らなかったために苦境に立たされた経緯もあって、保ってきた「沈黙」と「中立」をついに破らざるを得なくなった格好だ。
 実際、この苦慮も的外れとはいえない。シリアのパレスチナ難民は、長年の恩義から政府を支持するグループと、反政府軍と連携を深めるハマスに従うグループとに二分され、最近は抗争が激化していたという。

 今回の事態を受け、国連とアメリカは相次いで、危機的な暴力のエスカレートに「憂慮」を表明した。
 反面、政治的打開策を模索する諸外国にとっての「希望」もある。フィナンシャル・タイムズ紙は、シリアの副大統領が、「現政権と反乱軍のいずれも、軍事的に勝利することはできない」と述べたことを伝えた。現政府高官が初めて、軍事的解決の行き詰まりを認めたこの発言は、現政府の困窮と「対話」の余地をうかがわせるという。

 では、レバノンに逃れた難民はどうなるのか。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、レバノンでは、パレスチナ難民流入をきっかけにイスラエルとの戦場になり、15年もの内戦を招いた過去から、パレスチナ人は人口の10分の1を占めながらも職業や福利などの面で冷遇されていると伝え、流浪の難民の苦境を浮き彫りにした。

(Newsphere編集部)

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