“ボロボロ”民主党の代表選スタート “再建は困難”と海外は厳しい見方

民主党代表選挙

 民主党代表選が7日、告示され、長妻元厚生労働大臣、細野元幹事長、岡田代表代行(届け出順)が立候補した。海外メディアも「ボロボロの野党の新リーダーを選ぶレースが始まった」(AFP)、「日本の民主党代表選がキックオフ」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙=WSJ)などと、3氏の出馬会見の様子などを伝えている。

◆細野氏、岡田氏有利か
 WSJは、3氏のプロフィールと共にこのニュースを伝えている。同紙は、アルファベット順に、細野氏から「維新の江田憲司代表ら他党の議員とのパイプがあり、党外協力の道を開くと見られている」と紹介。長妻氏は党内リベラル派の支持を背景に、「安倍政権の経済政策によって拡大している所得格差を止めることを目標にしている」とする。

 また、岡田氏については、野党の再建と二大政党制の再構築を目指し、人口減少や国の借金の問題を解決することに熱心だとしている。ブルームバーグは、岡田氏に単独インタビューを行い、「安倍政権は大きくなり過ぎ、傲慢になりつつある」「(安倍政治は)ある時点で行き詰まり、それに代わる者がいなければ日本の政治は不幸な状況に陥る」など、安倍政権を批判するコメントを紹介している。

 同メディアはまた、東京工業大学・谷口尚子准教授の分析を通じ、民主党が若手の起用で支持拡大を狙っている可能性に言及し、最も若い43歳の細野氏にもチャンスがあるとしている(岡田氏は61歳、長妻氏は54歳)。同准教授は、「あるいは、民主党が自民党に正面から挑むつもりであれば、経験豊富な岡田氏が選ばれるだろう」ともコメントしている。

◆民主党の再建は「極めて困難」
 一方で、先の衆院選で自民党の291議席に対し、73議席しか獲得できなった民主党が、新代表の下でも党勢を回復するのは難しいという論調も目立つ。ブルームバーグは、「民主党の再建は非常に難しい仕事だ」「党が直面している状況を見れば、表紙を変えればいいというものではない」という岡田氏のコメントを通じて、それを表している。

 AFPは、民主党政権の3年間は、「統治の混乱」「右往左往する政策」「外交の失策」という3つのキーワードで表現されている、と記す。また、「福島の原発事故の対応でも批判された」とし、信頼回復は極めて難しいと見ているようだ

◆健全な野党が必要
 一方、AFPは「安倍首相にほぼ完全な自由を与えてしまうという点で、野党が方向を見失っている現状は、日本の政治全体にとっても不利益だ」と、懸念している識者もいると記す。ブルームバーグも、先の衆院選で与党が大勝したのは、「信頼できる野党がなかったからだ」という自社の世論調査に基づいた朝日新聞の主張を紹介している。

 ブルームバーグは、それと共に、自民党が来年の参院選でも勝利すれば安倍政権が2018年まで続き、1970年代以降最長の長期政権化する見通しを紹介。そして、岡田氏もその間の政権奪取までは期待しないとしている。野党としての民主党の役割は「全てに反対するのではなく、安倍政治の“軌道修正”をすることだ」と、岡田氏は語ったという。

Text by NewSphere 編集部