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武器輸出三原則見直しの狙いは、輸出拡大ではない? 自衛隊装備のコスト削減 米紙指摘

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武器輸出三原則見直しの狙いは、輸出拡大ではない? 自衛隊装備のコスト削減 米紙指摘

 「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」導入により、条件付きで武器の輸出が可能となった日本。このほど戦後初めてのケースとして、「パトリオット2(PAC2)」迎撃ミサイルの部品がアメリカへ輸出されることが決まった。こうした情勢を受け、海外メディアも「日本の軍需産業が遅いスタートを切った」(エコノミスト誌)などとその行く末を分析している。

【まずは部品の輸出で】
 ヨーロッパの軍需産業の窓口役を務める「欧州ビジネス協会」のロビン・ウィルソン氏は、三菱重工などの日本の大手軍事メーカーは、潜水艦、戦闘機、ヘリコプター、戦車などの兵器を丸ごと売りたいのはやまやまだが、「最初はレーダーや光学センサーなどの民間用途を兼ねた専用部品の輸出にとどまるだろう」という見解を示す(エコノミスト誌)。

 ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)も同様の見方だ。既にアメリカ、ロシア、西ヨーロッパ諸国の軍需産業が激しいシェア争いが繰り広げられる中、最近では韓国、トルコ、マレーシアといった国も虎視眈々と市場を伺っている。同紙はそうした複雑で激しい国際競争の中で、最後発の日本製の武器はただでさえ割高だと指摘。国内世論や中国・韓国の反発への配慮と政府の許可も必要で、何重ものハンデを追わなければならないと記す。

 エコノミスト誌のインタビューに答えた経団連の続橋聡・産業技術本部長は、三菱重工や川崎重工などの日本の武器メーカーは、武器輸出によって既存の企業イメージを損なうこと、特に民生品の主要輸出先である中国でのイメージダウンを恐れていると指摘する。そのため、防衛アナリストの一人は「業界内は新たなビジネスチャンスに沸き立っているが、興奮を表に出し過ぎないように気を使っている」と指摘する。

【当面は英仏の1/10規模か】
 また、「日本が戦後67年間平和主義を貫いたということは、その武器が実戦テストを経ていないということだ」と指摘する専門家もいる。アメリカ企業が武器を売り込む際には、米軍のアドバイスや援助がセットになっている場合が多いが、日本にはこれが到底望めないという点も、不利な条件だという(WSJ)。

 第1号の輸出品となったPAC2の部品に続いて期待されているのは、そうりゅう型潜水艦の推進システムやUS-2救難飛行艇だ。前者は、先日合意に達したオーストラリア海軍との潜水艦共同開発に絡んだもの。後者はインドとの間で数年前から民間救助用・軍用で売却交渉が進んでいるが、WSJは「約1億ドルという高コストが障害になっている」と実現を疑問視している。

 WSJは、「武器輸出三原則」のもと、日本製の武器は自衛隊用のみの小ロット生産なために「他国の2倍3倍」という高コストなうえ、日本は国際的な共同開発事業にも参加して来なかったと指摘。そのうえで、輸出解禁の狙いは、まさにこの2点の解消にあると解説している。

 これらいまだ立ちはだかる数多くの壁を踏まえ、経団連の続橋氏は日本の武器輸出額は当面は年間10億ドル以下にとどまると予想する。これは、概ね日本と同額の防衛費を支出するイギリスとフランスの年間輸出額の1/10程度だ。

【「宇宙防衛」でも日米豪が協力】
 一方、米防衛専門誌「ナショナル・ディフェンス」は、太平洋全域をカバーする軍事衛星に関連して、アメリカが日本、オーストラリアと協力体制を取り始めていると報じている。

 それによれば、米軍の軍事衛星だけでは太平洋全域の通信・偵察・監視などの軍事行動をカバーしきれないのが現状だという。そこで、各国の民間衛星の協力を取り付ける方針が打ち出された。しかし、民間の衛星会社は「軍が長期的な顧客になる保障がない限り、人口がまばらな太平洋上に衛星を打ち上げるメリットはない」と、コスト面を繰り返し問題にしているという。そのコストはアメリカ単独で賄えるものではなく、日本、オーストラリアという太平洋地域の経済大国の協力が必要だというわけだ。これに関して、2012年から3ヶ国の話し合いが持たれているという。

 同誌はまた、アメリカと日本(防衛省・JAXA)は、共同で宇宙における新しい防衛ガイドラインの作成に取り組んでいると記している。

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(Newsphere編集部)

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