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“説明責任果たさず”  猪瀬都知事辞任、海外メディアも厳しい論調

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“説明責任果たさず”  猪瀬都知事辞任、海外メディアも厳しい論調

 東京都知事の猪瀬直樹氏は19日、記者会見で知事を辞職することを表明した。同氏は、1年前の都知事選で記録的な得票率を獲得し当選。東京への2020年オリンピック招致では、先頭に立った。しかし今年11月、選挙直前に大手医療法人「徳州会」の徳田虎雄前理事長から5000万円を受け取ったことが明るみに出て以来、辞任への圧力が強まっていた。

 徳州会は、東京電力病院の買収に関心を示していたとされ、徳田虎雄氏の息子、徳田毅氏が立候補した2012年の衆議院選挙では、徳州会病院の職員が不正に選挙活動に関わったとして、関係者が訴えられている。

 猪瀬氏は金の受け取りに関して、9月には返金したと答え、検察もこの件で同氏を訴えてはいない。東京都議会は、徳州会が猪瀬氏に賄賂を送ったのではという疑いを調べるため、特別委員会による調査を予定していたが、辞任表明により中止となった。

 海外各紙は一様に、猪瀬氏が未だ疑惑への十分な説明責任を果たしていないとの論調だ。

【猪瀬氏「私は政治のアマチュアだった」】
 猪瀬氏は19日、金は政治目的で受け取ったのではなく、個人的な借り入れだったという主張を繰り返した、とフィナンシャル・タイムズ紙が報じている。同氏は、今となっては「借りるべきではなかった」と思うと述べたという。ただ返金は既に済んでいると説明し、そのような行為はあくまで、政治初心者の無知による間違いだったと自身の無心を訴えた。そして、「政治家としての能力を欠いていた」「私は政治のアマチュアだった」とも述べた。

 同氏はこれまで、金を個人的理由で借りたと主張し、知事を辞職するつもりはないとしていた。しかし、現金の受け取りに関する発言内容の矛盾が明らかになるにつれ、都議会の辞任要求も強まり、地方メディアの報道も加熱していった、とウォール・ストリート・ジャーナル紙が辞任への経緯を報じている。

 猪瀬氏は、石原慎太郎前知事の下5年間副知事を務めた。その後、石原氏の後継者として出馬した2012年の都知事選では、65%という高い得票率で当選。しかし、この数字は同氏の人気というよりも、他に適当な候補者がいなかったためだと、同紙は指摘している。

【東京オリンピックへの影響】
 猪瀬氏は辞任の理由について、「オリンピックとパラリンピックの準備には、国の威信がかかっており、準備作業に支障をきたす訳にはいかない」と述べた、とフィナンシャル・タイムズ紙が報じている。そのために、知事の職を辞するほか道はないと決断したようだ。また、同氏の正式な辞任後50日以内に行われる選挙で、「誰が都知事に選ばれても、2020年のオリンピックを成功に導いて欲しい」と述べた、とウォール・ストリート・ジャーナル紙が伝えている。

 今週、猪瀬氏の現金受け取りを巡る騒ぎは、与党自民党がオリンピック開催のための準備作業が滞るのではと懸念を示し、政府内でも問題となっていた、とニューヨーク・タイムズ紙が報じている。猪瀬氏の辞任表明後、安倍晋三首相は、「日本国民は皆、2020年のオリンピックを最高のものにしたいという思いで、心はひとつだ」と、国内外の不安を打ち消し、東京オリンピックへの影響はないとしている。

(Newsphere編集部)

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