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“日本に国際イベント開く力ない?”五輪ロゴ、新国立競技場、G7萌えキャラ…海外注目

  • カテゴリー:社会
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“日本に国際イベント開く力ない?”五輪ロゴ、新国立競技場、G7萌えキャラ…海外注目

 2020年東京オリンピックの公式エンブレムが1日、撤回された件が、海外メディアでも広く報じられている。ベルギーのニュースサイト『Flandersnews.be(Deredactie.be)』は、自身が作った劇場ロゴが盗用されたと主張しているベルギー人デザイナー、オリビエ・ドビ氏の「我々の勝利だ!」という勝利宣言を紹介。英ガーディアン紙は、新国立競技場計画の白紙撤回問題などと合わせ、「恥の上塗り」だと報じた。BBCも、日本のソーシャルメディアに広がる扇子や折り鶴をモチーフにした“非公式ロゴ”を画像付きでリストアップするなど、この問題に強い関心を示している。一方、デザイン専門ニュースサイトの読者コメント欄では、賛否両論の論争が進行中だ。

◆ドビ氏は勝利宣言
 盗作問題が持ち上がって以来、継続してこの件を報じているAFPは、「2020年東京五輪のエンブレムをデザインした佐野研二郎氏が、盗作疑惑による批判やバッシングに耐えきれなくなったため、作品を取り下げたことを明らかにしている」と、撤回を伝えた。

 AFPは、「盗作疑惑が浮上したことで誹謗中傷のメールが届き、自身の家族や親族の写真もネット上にさらされた」という佐野氏サイドの主張と共に、ドビ氏が国際オリンピック委員会(IOC)を相手取り、エンブレムの使用差し止めを求めて提訴している件を強調している。

 ドビ氏本人は、『Flandersnews.be』の取材に対し、「我々は勝った!これが最初から求めていたことだ!」と勝利宣言。同サイトは、「ロゴが完全に撤回されれば、彼(ドビ氏)は日本人デザイナー(佐野氏)に対するケースをストップする」と、今後の動きしだいでは訴訟が撤回される可能性があると示唆している。一方、AFPは「ドビ氏は使用中止が決定されたにもかかわらず、訴訟を継続する意向を明らかにしている」としている。ドビ氏の訴訟を巡っては、まだ波乱がありそうだ。

◆競技場デザイン撤回、G7開催地の「萌えキャラ」、ラグビーの「セクシー映像」・・・「恥の上塗り」と英紙
 英ガーディアン紙は、新国立競技場のデザイン白紙撤回問題などと合わせ、日本の恥だと報じている。

 同紙は、エンブレムとスタジアムデザインの撤回に至る経緯を詳報したうえで、「日本の国際イベントの準備を台無しにしたのは、ロゴとスタジアムのデザインだけではない」と記事を展開。来年G7伊勢志摩サミットを開催する三重県志摩市の海女(あま)を萌えキャラ化した公認マスコットが、「卑猥で性差別的」だと炎上している件と、日本テレビが来年のラグビー・ワールドカップに向けて制作したラグビールールの解説映像に、水着姿の女性たちをモデルに使ったことが不謹慎だと批判され、取り下げた件も合わせて伝えている。

 一方、BBCは、佐野氏のデザインに批判的なSNSユーザーたちが、勝手にそれぞれの“オリジナルデザイン”を発表し、それらが広くシェアされている件に興味を示している。ネット上に拡散されている「扇子」「日の出」「忍者(手裏剣)」「折り鶴」をモチーフにしたそれらのデザインを画像付きで紹介し、「桜のリース」をモチーフにした招致エンブレムが特に一般の人気を集めているとしている。

◆「ベストな決断」「素人の意見に振り回されるべきではない」読者コメントは賛否両論
 新国立競技場問題を盛んに取り上げてきた建築デザイン専門ニュースサイト『Dezeen』も、今回の撤回を機にエンブレム問題を詳報した。「東京が盗作の指摘の末に2020年オリンピックのロゴを撤回」と題された記事には、英語圏のデザイン関係者らから多くのコメントが寄せられている。

「ベストな決断だ。一般の人々が支持しないものを、政府は支持すべきではない。今度はオープンなコンペを開くと言っているが、一般市民の投票で決めても良いのではないか」。この意見に対しては、「一般投票で決めるのは、最悪の方法だ」という反論が寄せられている。コメント主は、佐野氏の作品を支持しなかった人々は「1分の動画と2つのjpeg画像しか見ていない。オリンピック・ブランドはそれよりもはるかに奥深いものだ」と主張。2012年ロンドン五輪のエンブレムは、発表当初の一般の悪評にも関わらず、リリースから時間が経つにつれ受け入れられ、最終的に「大成功」となった例を挙げ、素人の判断に頼る危険性を指摘している。

「日本は大きなイベントを開催する力がないのでは、と思えてきた」「東京2020の撤回物語は、今やジョークだ。彼らは最終的に開催そのものを撤回するかもしれない」といったコメントもあった。一方、「ロゴは盗作ではないし、悪くない。撤回する理由がない」とし、撤回の決定は関係者の意志の「弱さ」を証明するだけだとする意見も寄せられている。「日本人の多くは、(佐野デザインの採用は)談合の結果だと思っている。審査員が佐野氏に近いデザイナーで固められ、兄が政府の影響力の強い地位についている」と、背景に不正を許さない世論があったという指摘もあった。

 デザインそのものの稚拙さを批判する一方、盗作はなかったとする次のような意見も寄せられている。「東京2020をTとLで表した?鉤十字を半分にした?このロゴはまったくナンセンスだ。だが、私は、日本人デザイナーがベルギーの劇場のロゴをコピーしたとは思わない。つまり、組織委員会は非常に“弱い”東京のロゴをましなデザインに変えるために、著作権の問題を利用したのだ」

(内村浩介)

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