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“日本の高齢化は西洋の未来” 世界最高齢男性、空き家、移民…海外はどう見る?

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“日本の高齢化は西洋の未来” 世界最高齢男性、空き家、移民…海外はどう見る?

 名古屋市在住の小出保太郎さん(112歳)が今月21日、世界最高齢男性のギネス世界記録に認定された。国際ラジオ局PRIは、日本の少子高齢化問題と絡めてこれを報じている。また、ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)は、「目に見える日本の高齢化」として、郊外住宅地などで急増する空き家問題を23日付の現地ルポで取り上げている。さらに、このタイミングで、カリフォルニア州のローカル紙も「日本の高齢化は西洋の未来の先駆けか」とするオピニオン記事を掲載している。日本の高齢化問題は、特に「明日は我が身」の欧米先進国で幅広い関心を集めているようだ。

◆100歳が増えすぎた?「銀杯」の贈呈廃止を検討
 小出保太郎さんは、1903(明治36)年3月13日、福井県敦賀市生まれ。子供7人、孫7人、ひ孫14人、やしゃご1人がいる。長寿の秘訣は「無理をせず、自然に任せること。何でもよく食べること」だという。21日、ギネス・ワールド・レコーズ社の担当者が小出さんを訪問して認定証を贈った。河村たかし名古屋市長も祝福に駆けつけ、小出さんは「皆様のおかげで、心から喜んでおります」としっかりした口調で笑顔を見せた(毎日新聞)。

 PRIは、小出さんの記録認定を次のように伝えている。「世界最高齢の男性は、世界一の高齢化社会に暮らしている。112歳の小出保太郎さんが、地球上で最も高齢の男性だと認定された。日本人の驚くべき長寿は祝福すべきことだ。しかし、それは日本政府にとっては、大きな課題となっている」。そして、100歳を迎えた人たちに贈られる「銀杯」のコストも悩ましい課題の一つだとしている。

 政府は100歳を迎えた人に祝いの銀製の杯を贈っているが、100歳人口の増加と共に財政負担が増したとして、廃止または縮小が検討されている。これを伝えるAFPの記事によると、初年度の1963年は153個の贈呈にとどまったが、2014年には3万個にまで増えた。現在の銀杯1つの価格は約7700円で、2014年の総額は2億6000万円にのぼった。厚労省の担当者はAFPに「見直しを検討しているのは事実だが、正式にはまだ何も決まっていない」と答えている。

◆20年後には4分の1が空き家に?
 一方、「ゴースト・ホーム」は、日本の高齢化の「最もよく目に見えるサインだ」という視点で、NYTが空き家問題を取り上げている。NYTは、高度成長期に東京のベッドタウンとして、また、米軍基地や自動車工場の労働者の“ジャパニーズ・ドリーム”を乗せて発展した、横須賀市の住宅地の現状を取材。丘陵地に所狭しと小さな家が建ち並ぶ住宅地に「今、戦後集まってきた若い労働者たちは引退し、彼らの家を継ぎたがる人は少ない」と、空き家が急増している様子を表現する。

 ルポは、空き家の隣に住む77歳の女性が、せめて景観だけは保とうと日々庭木の手入れなどをしている様子を伝えている。それでも、その空き家は2度泥棒に入られ、2軒先の別の空き家も台風で屋根が破壊されるなど荒れ放題だという。この住宅地だけで何十軒もの空き家があると、NYTは記す。政府の統計によれば、全国には約800万軒の空き家があり、その半数近くが売りにも賃貸にも出されていない「完全に見放された状態」にあるという。主な要因は、家屋を取り壊すと固定資産税が上がる歪んだ税制が長年続いたことや、取り壊し費用を負担できないオーナーが多いことだとNYTは指摘する。

 こうした状況を打破するため、横須賀市は空き家情報サイトを開設し、購入者や賃貸契約者を募っているが、NYTによれば、これまでに築60年の庭付き平屋建ての木造住宅が66万円で1軒売れただけだという。賃貸でも、近くの大学で介護を学ぶ大学生4人が、近隣の高齢者の見回りをする代わりに安い家賃で空き家を借りているケースがあるのみだという。他の地方の自治体も空き家の購入者に現金を給付するなどの対策を行っているが、NYTは「芸術家やフリーランスなど、オンラインで都会のクライアントとつながることができるごく一部の層を魅了しているだけだ」と記す。

 同紙は、空き家が急増する一方で、いまだに年間80万軒以上の新築住宅が建設されており、日本の中古住宅市場は非常に小さいと指摘。背景に日本人の新築志向があり、多くの家は30年程度での建て替え、取り壊しを前提に建てられているとしている。そして、この傾向が変わらなければ空き家問題は解決しないだろうという意見とともに、今後20年で日本の住宅の4分の1以上が空き家になるという識者の試算を紹介している。

◆米ローカル紙は移民政策には反対
 欧米メディアの日本の高齢化問題への関心の高さの背景には、「明日は我が身」という危機感があるようだ。こうした論調はこれまでにも欧米主要メディアを中心に展開されてきたが、最近はローカル紙でも見られるようになってきている。

 米カリフォルニア州南部のローカル紙、『The Desert Sun』は、『日本の高齢化は西洋の未来の先駆けか』と題するオピニオン記事を掲載している。「1980年代半ばに輸出が支配するエコノミック・パワーに達した日本は今、人口の高齢化に悩まされている」とし、2060年までに現在の1億2700万人から9000万人近くにまで人口が減り、その約40%が65歳以上となると予想される日本の近未来を、人事ではないと心配する。

 著者の専属コメンテーター、モーリス・ベシュロス氏は、ヨーロッパでは大量移民によって少子高齢化を補おうとしているものの、それが現在の各国の価値や生産性の低下を「埋め合わせることはないだろう」と、移民政策には反対の立場を取っているようだ。そのうえで、西洋社会は移民に頼らずに成長を維持する政策を打ち出し、社会保険などに十分な資金を投入できるようにするしかないとしている。

(内村浩介)

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