“まるでスマホゾンビ”日本の「歩きスマホ」問題を海外紙報道

 日本では、歩行中の携帯電話やスマートフォンの利用が問題になっている。NTTドコモを始めとする各社は「歩きスマホ」への注意を喚起し始めた。海外メディアは、日本のスマホ事情を報じている。

【スマートフォン利用者の急増】
 スマホは日本でブームが最高潮を迎えている。2012年には人口のたった4分の1だった利用者が、現在ではすでに人口の半数にも及び、さらに増え続けている。

 子どもたちの間でもスマホ利用者が増えており、内閣府の調査では、13~15歳の学生の半数以上が携帯電話を所有、その内52%がスマホを使用している。2010年の2.6%に比較しても利用者数が驚異的に跳ね上がった。

 その便利さからも利用シーンは広がっているが、弊害として「歩きスマホ」が問題となることとなった。

【「歩きスマホ」の危険性】
 BBCは、「日本はスマホと“歩きスマホ”の時代に突入」という見出しで、NTTドコモの仮想CG動画について報じている。朝日新聞デジタルによると、CGは渋谷のスクランブル交差点という日本有数の通行量を誇る交差点を、1500人がスマートフォンを操作しながら5つの方向から一斉に渡り始める設定だ。

 研究者によると、「歩きスマホ」によって歩行速度が落ちるばかりでなく、視野は通常の歩行時の約20分の1に狭まる。対象物にも1.5メートルまで近づかなければ気付かない。結果、400件以上の衝突が起こり、無事に横断できるのは1500人中547人のみとなった。5人に1人が事故に巻き込まれたり、怪我をしたりするという結果になった。

 『The Daily Dot』には、次のようなコメントが寄せられている。
・こんな動画を見るなんて時間の無駄。
・なんで全部見ちゃったんだろう。
・渋谷?なるほど。
・議論の余地がある。
・スマホ・ゾンビ・アポカリプスだ。

【「歩きスマホ注意アプリ」】
 この問題に関して、携帯キャリア3社もさまざまな取り組みを行っている。

 モバイル関連情報サイト『ケータイ Watch』によると、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルに続く取組みとして、auは「歩きスマホ注意アプリ」提供を開始した。スマホの画面を見ながら歩いていると、警告が表示される。半透明の画面で表示され、それまで使っていたアプリを操作でき、作成中のメールやプレイ中のゲームをいったん保存することもできるという。

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Text by NewSphere 編集部