オバマ大統領、アシモとサッカー楽しむ “日米が最先端”科学技術研究の重要性を強調

 アメリカのバラク・オバマ大統領は25日、2泊3日の日本滞在を終え、次の訪問地、韓国へ向けて出発した。滞在中、「大統領が3万円の寿司を食べた」ことや、「TPP交渉難航」などが話題となった。

 そんななか、オバマ大統領とロボットの“交流”について報じている海外メディアもあった。

【米大統領、アシモとサッカーを楽しむ】
 オバマ大統領は、訪日2日目となる24日、本田技研工業が開発した世界初の本格的な二足歩行ロボット「アシモ」を見学した。

 日本科学未来館で大統領を出迎えた「アシモ」は、「大統領にお会いできて光栄です」と英語で挨拶。子供の背丈ほどのロボットは、ぴょんぴょん飛んだり、器用にサッカーボールを大統領にパスするなどその性能を披露した。各メディアの映像では、大統領が「アシモ」からパスを受ける際に「よし!来い!」と話しかけるなど終始笑顔で楽しそうな様子が映っている。

 数分間のロボットとの交流後、大統領は「とても感心した」と感想を話した。ただ、「ロボットって少し怖いね。本当に生きてるみたいだった」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)とも語ったという。

【オバマ大統領「若者に期待」】
 オバマ大統領は24日、日本科学未来館で会った高校生・大学生に向け、「君たちのような若者が、先代の偉大な発明家たち以上に優れた技術と力を手にしている。そのことが君たちの可能性を無限にしている」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)と激励を送った。

 また数学と科学の分野での研究の重要性を強調、日米ともに研究の最前線を進んでいることを喜んだという。

 なおアメリカ政府は、初等・中等教育機関(K-12)への科学教育を強力に後押ししている、と『ザ・フィックス』は報じている。その一環として、毎春ホワイトハウスでは子供たちを招待し、主に市販の材料から作った発明品を披露する「ホワイトハウス・サイエンス・フェア」を開催しているという。

【アシモに一票!】
 『The Verge』などの記事には、好意的な意見も見られたが、オバマ大統領を皮肉るものが多かった。

・政治的見方をすれば、大統領は外国訪問で感じよく、うまい対応をしたのは誰もが認めるところだろう。彼がアメリカの代表で嬉しいよ。
・オバマをロボットのどれかと交換するべきだね、そのほうがいい。
・そのうちオバマに変わってアシモに投票しちゃうかも。
・オバマがロボットたちに健康保険を支給しなかったのには驚いた。
(編注:最近のオバマケア政策に対するあてこすりとみられる)

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Text by NewSphere 編集部