ソチ五輪8位の葛西選手、8度目の五輪の可能性も? “別格”のアスリートに海外紙も期待大

 ソチオリンピック9日のジャンプ男子ノーマルヒル決勝で、日本代表の葛西紀明(土屋ホーム)は8位入賞を果たした。優勝はポーランドのカミル・ストッフだった。

 葛西選手は41歳。ロシアのアルベルト・デムチェンコ(リュージュ男子一人乗りに出場)と並ぶ記録7度目の冬季オリンピック出場を果たした。40代に入っても現役を続け、尚且つ好成績を続ける同選手に、海外各紙は注目している。

【“鉄人”葛西選手への期待大】
 日本の葛西紀明は、世界的なスキージャンパーだ、とニューヨーク・タイムズ紙は高く評価している。多くのアスリートが、次のオリンピックにもう一度出場することは無謀だと考えるが、葛西選手は普通のアスリートとは違う、とその別格ぶりを評している。

 同紙は、葛西選手が次のオリンピックに出場する可能性もあるとしている。彼は開会式の3日前に「8度目のオリンピック出場を目指すつもりだ」と述べたという。これが本気なのか、40代現役の葛西選手の鉄人ぶりを期待する見方への単なるリップサービスなのかは分からない。しかし、ライバルの倍に当たる年齢の彼が、驚くべき成績を収めていることを考えると、その野心がないとは言えない、と同紙はさらなる活躍を期待しているようだ。

【最も危険が伴うスポーツ】
 ソチのノーマルヒルの距離は、K点まで95mだ(ラージヒルは、125m)。スキー・ジャンプはジャンプ台から飛んだ距離を競うが、ジャンプがK点に達すると60ポイントを獲得する。さらにそれを超えると、1mごとに2ポイント加算される。飛行や着地姿勢でも最大20ポイントの得点となる。

 ノーマルヒルのジャンプ台の高さは、スタート地点から着地地点まで垂直に測定すると106m。30階建てのビルに相当するという。飛行の速さは、最高時速90キロにもなる、とカナディアン・ドット・コムが報じている。

 その数字からもわかるように、スキー・ジャンプは一歩間違えば大きな怪我につながる競技だ。オリンピックで3度優勝したオーストリアのトーマス・モルゲンシュテルンは1月10日、練習中の着地失敗で頭蓋骨と肺を損傷し入院した、と同メディアは取り上げている。

不屈の翼-カミカゼ葛西紀明のジャンプ人生

Text by NewSphere 編集部