“え、ポルノ雑誌?”スズキの新車名「ハスラー」、海外から失笑

 今年のモーターショーで、スズキが「これまでになかった全く新しい軽自動車」と、満を持して発表した「ハスラー」。だが、そのブランド名によって海外から失笑を買っているようだ。

【ポルノ雑誌や詐欺師を連想との指摘】
 同社としては「ラフロードを軽やかに走る、活き活きと走る」イメージで社内公募によって決定したものだ。また、1969年に発売され人気だったオフロードバイク「TS250」の愛称「ハスラー」を流用することで、ターゲット顧客にアピールしていくことが狙いだったという。

 しかし海外では、1974年に創刊されたアメリカの有名ポルノ雑誌「ハスラー」や、詐欺など不法な方法でお金を荒稼ぎするという意味を連想させるという。

【自動車業界に限らない、おかしな英語の製品名】
 こうした事態は、「ハスラー」が初めてではない。これまでも、数多くの奇妙なネーミングで日本の製品が世界に発信されてきたとロイターは報じている。

 自動車業界でいえば、ダイハツの「むき出しの素材感」をデザインテーマとした「ネイキッド(Naked)」は
英語では「裸」という意味。率直すぎるその単語はイメージとして違和感があるようだ。また、マツダの「ラピュタ(Laputa)」や三菱自動車の「パジェロ(Pajero)」はスペイン語でそれぞれ「売春婦」と「自慰行為」を意味する俗語だという。

 食品業界においてはグリコの「コロン(Collon)」は「大腸」を意味する「Colon」を彷彿させ、大塚製薬の「ポカリスエット(Pocari Sweat)」は「汗(sweat)を飲むのか…?!」と外国人はぎょっとするらしい。

【海外市場への配慮が足りないとの見解も】
 業界を問わず多くの英語ネーミングが海外で波紋を呼んでいるものの、日本の企業は英語の意味を深く考えずに使用することが少なくないという。マーケティングの専門家は「日本は島国であり、鎖国していた歴史も長い。また、国内市場の規模が大きいためそれほど海外市場に配慮する必要がない」ことが主な理由であろうと分析している、とロイターは報じている。

 上記の事例は、イメージで英語の製品名を決めてしまうリスクを物語る。Tシャツやタトゥーに奇妙な漢字を取り入れている外国人を笑えない。

Text by NewSphere 編集部