マスコット『フクッピー』が海外で話題 その意外な理由とは

 先週末、日本企業の販売促進用のキャラクター名がネット上を賑わせていた事を海外各紙が報じている。話題となったキャラクターの名前は『フクッピー』。大阪の冷蔵庫メーカー、福島工業のコーポレートキャラクターで、福島県とは一切関係がない。

 このキャラクター名が、原発事故以降注目を集めている福島県を連想させるものだったため、海外のネットユーザー間で誤解を招き、ツイッターを中心に話題になったという。

【フクッピー紹介】
 フクッピーは、卵から羽が生え、赤い足がついたデザインの明るく陽気な雰囲気のキャラクターだ。同社のHPによると、『Fukushima』の冷蔵庫の中で生まれ、性別はないという。また性格は、自分では正義感が強いと思っているが周りからはおっちょこちょいだと言われ、自分磨きを欠かさないという。

 名前の由来は、県名の「福島」ではなく、企業名の最初の三文字 “fuk” に “uppy” を付けたもの、と海外各紙は伝えている。
 
【海外の報道は?】
 香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は、初期の報道においては、福島工業が福島県にあり、フクッピーは復興のマスコットだと誤って報じられた事を説明している。

 フクッピーが不運ともいえる名前によって話題となり、ツイッター上をその画像が飛び交って、人々を驚かせたことを同紙は伝えている。「日本の最も新しい(もしかすると最も誤解された)マスコット」として、タイム誌はこのニュースを報じた。

 なお多くのネットユーザーは、この件を福島県が見過ごしたことに関して、皮肉めいた意見を交わしていたとも伝えられている。

 また英テレグラフ紙は、フクッピーについて、かわいらいが、その名前が信頼をイメージさせるものではない、と伝えている。

【企業の反応は?】
 15日、福島工業はHP上でこの件についての文書を公開した。

 フクッピーのネーミングの由来について、社名の”Fuku”と、企業理念である”しあわせ創造企業”からとった”Happy”を合わせたものであるとしている。同社は、表記法やネーミング自体の見直しを含めて検討しているとのことだ。

 なお同社は、香港、中国、韓国、台湾、シンガポールに支社を展開している。

Text by NewSphere 編集部