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“共和党大勝でTPP前進”、米保守系メディア期待 オバマ大統領の“過去”が不安要素

  • カテゴリー:経済
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“共和党大勝でTPP前進”、米保守系メディア期待 オバマ大統領の“過去”が不安要素

 4日投開票されたアメリカの中間選挙の結果、上下両院で野党・共和党が過半数を獲得した。これが世界に様々な影響を与えると見られているが、遅々として進まない日本とのTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉はどうなるのか。複数の米メディアがこれまでよりも前進するという見方を示しているが、妥結に向けた見通しは決して楽観的とは言えないようだ。

◆TPP推進派の識者から「楽観論」や「バラ色の絵図」も
 4日付の米フォーリン・ポリシー誌のコラム「影の政権」(共和党サイドから見た政策分析コーナー)は、この問題を大きく取り上げている。それによれば、同誌をはじめとする米国メディアには、既に複数の識者が共和党の台頭によりTPP交渉は一気にスピードアップするという「楽観論」や「バラ色の絵図」を寄せているという。

 ザ・ディプロマット誌も、「共和党が過半数を取ったことで、TPP交渉に新鮮な空気が送られるだろう」としている。同誌は、昨年末からこの春にかけて、両院の民主党議員からTPP交渉にあたって議会での議論が欠けていることや、「日本の参加」に反対する抗議文がオバマ大統領に寄せられていることを指摘。その上で、共和党は民主党よりもオバマ政権のアジア戦略の推進に積極的なため、TPP交渉の進展にも期待ができるとしている。

 また、次期大統領候補とも言われる共和党の有力者、ランド・ポール上院議員が、中間選挙の直前にオバマ大統領にTPP交渉を再優先するよう求めたという。同誌はホワイトハウスと議会の足の引っ張り合いも予想しつつ、今後は議会の重要なポストから「閉鎖的な保護貿易主義を掲げる民主党議員は排除されるだろう」と記している。

◆オバマ大統領の優柔不断が不安要素か
 フォーリン・ポリシー誌のコラムは、過去の例を振り返って、いくつかの懸念材料も挙げている。その中で、2010年の中間選挙でもオバマ大統領の民主党は敗北したが、その際は期待されていた党派を越えた協力関係は築かれなかったとしている。

 共和党は2011年に、TPPをはじめとする各国との自由貿易交渉をスピードアップさせるために、オバマ大統領にTPA(貿易促進権限)を与える提案をしたが、実現しなかった。同誌はその理由を、オバマ大統領が「政治的なコストと天秤にかけたためだ」としている。

 それによれば、オバマ大統領は大統領選に立候補した段階から、民主党内の支持を取り付けるために党内で賛否両論ある自由貿易に関してはあいまいな態度を取り続けたという。そして、TPA法案を目の前にして話が具体的になると、自由貿易反対派の反発という「政治的な代償を恐れて」TPAを受け入れなかったと分析する。

 今回も2011年と同じような事が起きないとも限らないというのが不安要素の一つだというわけだ。とはいえ、同誌は「信頼できるホワイトハウス筋」の情報として、来年初めにはTPA法案が通過する見通しだとしている。

◆中国も本音ではTPP参加を熱望?
 一方、ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)の論説は、中国の動きを絡めて日米のTPP交渉の行方を論じている。同誌によれば、中国は10、11日に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議終了後、独自の自由貿易のビジョンを発表するという。

 TPPは、中国への対抗策の側面もあることから、今のところ中国が参加できる見込みは低い。そのため、中国の独自ビジョンの発表は、TPPに対抗した動きと見て取れる。ただし、NYTは「TPPに参加すれば、世界第2位の経済はより安定する」と、中国が本音ではTPPへの参加を熱望しているとも記す。

 また、「中国はTPPが日米同盟をさらに強化することも理解している」とし、「日米の国内の反対派の声が合意を遅らせることに望みを託している」と記す。しかし、共和党の台頭や最近の日米首脳の言動から、両国とも既に交渉の早期決着で腹を括っており、「中国の抵抗は交渉終結の緊急性を高めるだけだ」としている。

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(Newsphere編集部)

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