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孫社長、米市場で“価格戦争”仕掛ける 業界最安プラン発表で、現地メディア歓迎姿勢

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孫社長、米市場で“価格戦争”仕掛ける 業界最安プラン発表で、現地メディア歓迎姿勢

 ソフトバンクグループの米携帯電話会社スプリントは、近頃の劣勢を覆すべく、今週、新たなサービスを打ち出した。「シャープ製スマホ“AQUOS CRYSTAL(アクオスクリスタル)”の投入」「定額制アプリ取り放題サービス“App Pass(アップ パス)”」そして「料金値下げ」が、現時点での“3本の矢”だ。

【これまでのあらすじ】
 スプリントは、加入者数で全米第3位の携帯電話事業者である。ソフトバンクは同社を昨年7月に216億ドル(約1.8兆円)で買収・子会社化し、アメリカ市場に参入した。しかし、新世代通信網の整備の遅れなどがたたって、顧客の流失が止まらない状況だ。ソフトバンクにとって、果たして良い買い物だったかどうか、疑問視する声もあった。

 むしろ第4位のTモバイルUSが好調である。割安な料金プランや、他社からの乗り換えの際に解約手数料を負担するなどのサービスが好評で、順調に加入者数を伸ばしている。すでにスプリントの第3位の座を脅かす勢いだ。

 ソフトバンクの孫正義社長は、スプリントに加え、このTモバイルも買収し、2社を合併することをもくろんでいた。それによって、第1位のベライゾン、第2位のAT&Tに比肩しうる企業を作ろうとしていたのだ。しかし、規制当局の否定的な姿勢も影響してか、孫社長は買収を断念したと報じられていた。

【ソフトバンクとスプリントの初めての共同作業?】
 18日、ソフトバンクは、画面のフレームが薄く目立たないスマホ「AQUOS CRYSTAL」と、月額定額によって同社が選んだアプリが取り放題となるサービス「App Pass」を発表した。注目すべきは、どちらもソフトバンクモバイルとスプリントの共同開発である、とされていることだ。そして2社により、日米で提供されることになっている。

 ソフトバンクモバイルの田原真紀マーケティング戦略統括部長によると、共同して開発を行うことで、コスト削減が可能になるとのことだ。また、スマホの場合、調達台数が多くなることで、価格面で優位性が出せると考えているという(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「AQUOS CRYSTAL」と「App Pass」を、米携帯市場におけるソフトバンクの戦略が具体化した、と報じている。

【孫社長はアメリカでも料金値下げ競争を引き起こす?】
「Yahoo!ファイナンス」(米国版)は、スプリントの値下げした新料金プランを詳しく解説している。同社が値下げ競争を引き起こすことで、消費者にとっては好ましいことになりそうだ、とする。規制当局は、競争が鈍化する恐れから、スプリントとTモバイルの合併を認めなかったわけだが、そのことがまさに功を奏した、ということを記事はほのめかしている。(なお、米ヤフーとソフトバンクの間に、現在、資本関係はない模様。)

 スプリントに先立って、Tモバイルは1年以上前から料金値下げを行っていた。それに対抗するため、ベライゾンとAT&Tも値下げを行っていた。しかし今回、スプリントが発表した家族向けプランは、3社いずれをも下回る安さだ。また、個人向けの低料金プランも間もなく始める予定だという。今後、値下げ競争はさらに激化しそうだ、とアナリストらは見ているという。

 一方で、孫ソフトバンク社長と、スプリントの新CEOマルセロ・クラウレ氏にとっては、(戦略として)料金値下げ以外には、選択できるものはほとんどなかった、と記事は指摘している。通信網整備の立ち遅れで、速度とカバーエリアの点で他社より劣っているのだという。通信網の全国的な品質テストで、最近、Tモバイルに追い抜かれ、4位に転落したことを伝えている。

【激しく攻める孫社長のスタイルは、アメリカでも成功を見るか】
 フィナンシャル・タイムズ紙は、並外れて精力的な孫社長の人柄に焦点を当てている。そして、孫社長がアメリカの携帯電話市場でも成功できるかどうか、行方を占っている。

 孫社長はおそらく、アメリカ式の企業家として日本で最も成功した例だ、と記事は語る。また、逆境を乗り越えることでキャリアを築いてきた、とも語っている。Tモバイルの買収は断念したが、アメリカでの成功について、孫社長には諦めるつもりはなく、スプリントの新CEOにクラウレ氏を任命し、「AQUOS CRYSTAL」と「App Pass」などの「新戦略」を発表したと報じている。

 孫社長は2006年に、ソフトバンクの前身であるボーダフォンの日本法人を取得すると、それまで安定していた日本の携帯電話市場を大きく揺さぶり始めた。価格競争を勃発させ、それは大きく消費者の利益となった、と記事は伝える。アメリカでスプリントを使って孫社長がやろうとしているのも、基本的にはこのときと同じことだ。しかし、アメリカ市場は、日本市場よりはるかに手ごわいだろう、と語る。通信網の整備の点で、市場を率いる2社に追いつくのは難しいだろう、とその理由を指摘する。

 結局のところ、アメリカの市場を本当に揺るがすには、規制当局が心変わりし、Tモバイルとの合併が認められるようになることが必要だと、記事は結論している。

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(Newsphere編集部)

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