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「映画に口を出すな」ジョージ・クルーニー氏、ソニー分社化提案の株主を批判

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「映画に口を出すな」ジョージ・クルーニー氏、ソニー分社化提案の株主を批判

 ついに、「物言う株主」が伝家の宝刀の切っ先を、日本企業に突きつけた――米ヤフーの人事大改造と業務刷新でも知られる米著名投資家、ダニエル・ローブ氏が、11億ドルを投じてソニー株の6.9%を買い付け、大株主として、エンタテインメント事業の分社化を経営陣に要求した。

 これに対し、「慎重に検討した上で決定を下す」と返答していたソニーが、ついに「結論」を出した。平井社長はローブ氏が最高経営責任者として君臨する米ヘッジファンド、サード・ポイントに宛てた書簡で「取締役会は慎重な検討の結果、全会一致でエンタテインメント事業を100%保有し続けることが将来に向けた最善の選択であり、ソニーの戦略にとって欠かせないものである、との結論に達した」と述べ、提案を退けたという。

【ローブ氏の主張】
 ローブ氏は約1週間前、サード・ポイントの投資家に向けた手紙で、ソニーのハリウッドにおけるスタジオ事業の業績の低さを非難するなど、攻勢を強めていた。書簡のなかで、ローブ氏はソニーの最近の2作品、「アフター・アース」と「ホワイト・ハウス・ダウン」を、ハリウッドの歴史的な失敗作として知られる「イシュタル」や「ウォーターワールド」になぞらえ、同社のスタジオ事業が典型的な「採算度外視とお粗末な経済観念」に色づけられているとこきおろしたという。

 分社化し、株式を公開し、透明性をまして本来あるべき業績をあげさせることで、業績悪化に苦しむエレクトロニクス事業の陰に隠れ、「ひっそりと」足を引っ張るこの事業にてこ入れするべきだ――これが、ローブ氏の主張だった。

【ソニー側の主張】
 ソニー側は、ローブ氏が指摘する失敗作による業績不振と、本丸であるエレクトロニクス部門の建て直しが第一優先であることを認めつつ、エレクトロニクス部門の重要性と可能性を決して過小評価しているわけではないと主張。現在、世界的なテレビネットワークを構築するなど、新機軸を進めている最中であり、今後の業績は十分期待できるものだとしている。

 むしろ、分社化してしまえば、相乗効果が失われ、エンタテインメント部門を保有するうまみが失われてしまうとの主張だ。さらに、スタジオ部門の責任者の給与が高すぎるとの指摘に対しても、業績を上げるためのモチベーションの維持には必要だと退けた。

 ただしもっと「透明性」をとのローブ氏の主張は聞き入れられたようで、今回のローブ氏への返信が公開した姿勢をはじめ、今後も透明性の向上を図ると回答している。

【思わぬ援軍? 俳優、ジョージ・クルーニー氏のローブ氏批判】
 これに関して、ソニーに強力な援軍が現れたとCNBCが報じた。オスカーの受賞歴を持つ有名ハリウッド俳優ジョージ・クルーニー氏が、雑誌のインタビューのなかで、ローブ氏を痛烈に非難したという。クルーニー氏の主な主張は以下の通り。

・最近の2作が不振だったからという理由で、過去の大ヒット作(007最新作の「スカイフォール」など)を無視するのはおかしい。

・ヘッジ・ファンドの仕事というものは、「財を成す」ことがすべて。額に汗して働く人々の「雇用」を左右するような問題に口を出すべきではない。

・今回のやり方は「儲かる映画を作れ。さもなければ・・・」という脅しに等しい。そんなにつまらない映画しか作れないと思うのならば、せっせと株を買い込むようなまねをしなければいい。彼がやっているのは、ただの「市場操作」だ。

・映画のことなど何一つ知らないくせに、株を買い込んだからといって、突如として「映画界に物申す」資格があると思われては、映画界がめちゃくちゃになってしまう。

・ヘッジファンド業界は雇用を創出しない。映画界は創出する。

 ハリウッドの超大物の援護射撃は、ソニーにとっては朗報かもしれない。なお、クルーニー氏保有の映画製作会社は、同氏が最近製作した「ザ・モニュメンツ・メン」で、ソニー・ピクチャーズと提携している(12月配給予定)。

【痛みわけ? それとも、ソニーに軍配か?】
 日本の高度成長期のまぶしい「創造性」を象徴する存在だったソニーが業績不振にあえぐようになってすでに久しい。かつての主力商品だったビデオカメラやデジカメの売れ行きは今も、今もふるわないという。

 しかし、2013年4~6月期の連結決算では、スマートフォンなどの好調な売れ行きによって前年同期の246億円の最終損失から一転、34億円の黒字に回復を遂げている。

 さらに、ニューヨーク・タイムズ紙の報道によれば、ソニー・ピクチャーズが配給会社20世紀フォックスのCEOの座を辞したトム・ロスマン氏と組んで、トリスター・プロダクションを設立するという驚きの動きがあったという。ロスマン氏が得意とするテレビ番組制作を行いつつ、年間4本の「稼げる」映画作りを目指すようだ。

 アナリストは今回の応酬を、「ソニーの方針が吉と出るか凶と出るかはまだわからない。ただし、主力エレクトロニクス部門の好調からして、平井氏の発言権は増している。当面は同氏の舵取りが支持されるのではないか」と見ているという。

※本文中「PS4などの新商品」は誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(2013/8/7 14:16)

(Newsphere編集部)

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