本質的な国の豊かさ測る「人間開発指数」、日本は最良グレード 順位はダウン
◆日本は24位、グレードは4段階で最良
日本の2022年のHDIは0.920で、国連に加盟する193の国と地域のうち、24位となった。4段階のグレードのうち最も高い、「非常に高い人間開発(HDIが0.800以上)」の国に分類されている。2022年集計値では、1〜69位までがこのグレードに属する。日本のHDIはパンデミック中の2021年から変化がなく、0.920で横ばいとなった。順位は19位から24位へと5つ後退している。
日本を項目別に見ると、平均寿命は84.8年、平均就学見込み年数は15.5年、平均就学年数は12.7年で、それぞれ前回の2021年から変化がない。GNIは4万3008ドルから4万3644ドル(ともに2017年購買力平価換算)に伸びたが、HDIへの顕著な影響はなかった。
時系列でみると、1990年に日本のHDIは0.845で、世界6位であった。当時は1位から順に、アメリカ、オーストラリア、カナダ、スイス、オランダ、日本となっている。以降日本は、スコアでほぼ順当に微増を続けている。しかし、90年代後半以降は世界平均スコアの上昇ペースに追いつかず、順位では下降傾向にある。