なぜ韓国で「イエスジャパン」ブーム? 「ノージャパン」から反転、その理由とは
韓国で若者を中心に、日本製品や日本旅行の愛好ブーム「イエスジャパンブーム」が起きている。数年前の不買運動「ノージャパン運動」とは180度の変化だ。大谷選手グッズは飛ぶように売れ、日本のウイスキーを買うためにわざわざ旅行に出るなどの現象も起きている。
これまで韓国で日本好きを公言することは、何かと後ろめたかった。しかし、円安や韓国政府の姿勢の変化が転機となり、親日ムードが一気に高まったようだ。
◆訪日客のほぼ4人に1人が韓国から
訪日韓国人数の増加は、イエスジャパンブームを如実に物語る。日本政府観光局(JNTO)によると、2024年5月の韓国からの訪日外客数は73万8800人で、全訪日外客数の24%を占めた。コロナ前の2019年同月比では22.4%の伸びとなっており、全訪日外客数(9.6%増)と比較して倍以上の伸び率となっている。
旅行だけでなく、日本製品も好調だ。韓国関税庁の貿易統計によると、2023年の日本からのビール輸入額は5551万ドルで、2018年以来5年ぶりに国別で1位となった(中央日報)。
身近なコンビニにも日本製品が進出している。朝鮮日報は、韓国のセブン-イレブンでは日本のお菓子「ラングドシャ・ホワイトチョコレート」と「ラングドシャ・チョコレート」が発売され、1ヶ月で40万個が完売したと報じている。この2製品で売上1位と2位を占めた。
人気はスポーツにも及んだ。同紙によると今年の米大リーグ開幕戦ワールドツアー・ソウルシリーズでは、大谷翔平選手のグッズが最初に完売したという。