核搭載可能な爆撃機「B21レイダー」、米が公開 対中抑止狙う

B-21 レイダー ステルス爆撃機(12月2日)|Marcio Jose Sanchez / AP Photo

アメリカ国防総省は12月2日、米防衛企業のノースロップ・グラマン社が開発した未来型爆撃機「B21レイダー」を発表した。長距離飛行性能を持つステルス爆撃機であり、通常兵器と核兵器の双方を搭載可能となっている。米国防長官は、そのステルス性能には「50年分の進歩」が詰め込まれていると胸を張る。

◆「最も高度な防空システムでも検出困難」
米軍にとって30年以上ぶりの新型戦略爆撃機となるB21について、米ワシントン・ポスト紙(12月2日)は「アメリカに現在存在するどの兵器よりも先進的となることが予想される」と報じている。同紙によるとロイド・オースティン米国防長官は「低視認性技術の50年にわたる進歩」の結晶であり、飛行中のB21は「最も高度な防空システムでさえ」検知が困難であると述べ、そのステルス性能に自信を示している。レイダーの呼称は、第二次世界大戦中に日本上空で長期的な爆撃作戦を展開したドーリットル・レイダーズ空襲隊にちなんで命名された。

B21レイダーは、老朽化が進むB1およびB2爆撃機の後継役を担うため、およそ7年間をかけて開発されてきた。米技術解説誌のポピュラー・メカニクスは、B2スピリットよりも小型だが性能で上回ると報じている。B2スピリット20機、ならびにB1Bランサー45機を更新する目的で、少なくとも100機が製造される見込みとなっている。

Text by 青葉やまと