小型トラックをロケットランチャーに 対無人機システム「バンパイア」、米がウクライナに提供へ

ドーバー空軍基地で積み込まれるウクライナ支援パッケージ(4月29日)|Alex Brandon / AP Photo

 米国防総省高官は8月24日、対無人機システム「バンパイア」をウクライナに提供する方針を明かした。ドローンを小型ミサイルで撃墜するシステムであり、ウクライナ現地にすでに存在する一般車両を武装することができる。

◆対空・対地の2用途を兼用
 先日バイデン政権が発表したウクライナへの追加支援パッケージの一部として、対無人機システムのバンパイアが含まれていたことがわかった。米ヤフーニュース(8月31日)などが報じている。同政権の政策アドバイザーであるコリン・カール氏は、「バンパイア・システムは、対UAS(無人航空機)システムです」と説明している。「可動部のあるシステムであり、簡単にいえば、小型のミサイルによって無人機を撃ち落とします」。

 ただし米ウォーゾーン誌(8月26日)は、「アメリカ(政府)は対ドローンシステムと述べているが、バンパイアは本来、レーザー誘導のロケット弾を敵地の目標めがけて発射するために開発された」と補足している。実際のところ、対ドローンと対地上部隊の両方で活用できる模様だ。

Text by 青葉やまと