昭和天皇とヒトラーを並べた動画、ウクライナが謝罪・動画修正

ロシアの軍事侵攻に抗議するデモ(東京、3月5日)|ally308 / Shutterstock.com

 ウクライナ政府がロシアの軍事侵攻を批判するため4月1日にツイッターに投稿した動画で、昭和天皇の写真がヒトラーとムッソリーニのものと並べられていたことに、日本から大きな批判が出た。ウクライナ側は謝罪し写真を削除したが、日本人の歴史認識に注目する機会ともなっている。

◆動画に批判続出 日宇政府急いで対応
 動画は公開から1ヶ月近く経って広く拡散され、日本国内で批判や不満の声が広がった。磯崎官房副長官は25日の記者会見で、昭和天皇をナチズムや全体主義の象徴として扱ったことは「まったく不適切で極めて遺憾」と述べ、ウクライナ側に削除するよう申し入れたと述べた。

 ウクライナ側は外交ルートで謝罪し、公式アカウントでも謝罪のツイートを投稿した。友好的な日本国民に不快感を与える意図はなかったと説明し、問題の動画が修正されたことも報告した。

 駐日ウクライナ大使も、動画の作成者が歴史認識に欠けていたとし、謝罪している。(同大使は、動画を投稿したアカウントはウクライナ政府と関係がないと述べている。)

Text by 山川 真智子