榴弾砲が東部防衛のカギになるか 米からウクライナに155ミリ砲18基、訓練も
アメリカのバイデン大統領は、ウクライナへの追加の武器提供の一環として、大砲の一種である「榴弾砲(りゅうだんほう)」の提供を決定した。20キロ先の敵部隊を攻撃することができ、前線に展開する味方部隊を後方から強力に援護する。
◆東部防衛に適する
ロシア軍はキーウ包囲から東部ドンバス地方の制圧に重点を移している。この局面においてウクライナ軍に榴弾砲を提供することは、非常に効果的に働く可能性が高い。軍事ニュースサイトの『1945』(4月14日)は、開けた地形が広がる同地方において、歩兵だけの戦闘には限界があると指摘する。ロシア軍の包囲を受けないようにするため、「ウクライナには、ロシアの強力な火力に歩兵をさらすことなく目標を攻撃できる、さらなる戦車と機動火砲が必要だ」と論じる。
これまでウクライナは携行式ミサイルのジャベリンなど、NATO加盟国が提供した兵器を投入してきた。米VOX誌(4月17日)はウクライナがこうした火器を「見事に活用してきた」とみる。ただし、既存の兵器のみでは不足があるとして、ゼレンスキー大統領は戦闘機を含むさらなる兵器の提供をNATO加盟国などに要請していた。
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