2万人超のロシア人がジョージアに逃避 「歓迎しません」現地民は反発

ロシアのウクライナ侵攻に対するデモの参加者(ジョージア・トリビシ、3月7日)|Shakh Aivazov / AP Photo

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、ロシア政府からの強まる抑圧や経済へ不安などから、多くのロシア人が国外に脱出している。隣国ジョージアは最も選ばれる行先の一つとなっているが、ロシア人に否定的な感情を持つジョージア人も多く、歓迎されない客とも見られている。

◆ビザいらず人気 ジョージア人は迷惑顔
 ロシアを離れたい人にとって、西側の空域はロシアの航空会社にはほぼ閉鎖されているためルートはほとんどない。しかしジョージアのトビリシは、長年ロシアの野党関係者の拠点として機能しており、ロシア人がビザなしで1年間滞在できる数少ない国の一つだ(AFP)。ジョージアの経済相によれば、すでに2万人から2万5000人のロシア人が入国したという(インタープレスニュース)。

 ところがジョージアでは、「親愛なるロシア連邦の市民・出身者の皆さん。あなた方はジョージアでは歓迎されません」というミームがここ数日広く共有されているという。また、フェイスブックでは、ジョージア人としてロシア人受け入れに強く反対しようというキャンペーンも行われている。(コーカサス・中央アジア地域のニュース組織ユーラシアネット

 現在ロシア人はビザなしで入国が認められているが、ビザ取得を必須にするよう求める声も広がっている。大手のジョージア銀行は、ロシア人の新規顧客に対し、ウクライナ侵攻を非難するという誓約書に署名するよう求め、拒否すれば口座開設を行わないとしている。(同)

Text by 山川 真智子