新型ICBM「東風41」、極超音速兵器「東風17」中国パレードでわかった驚きの軍事力

Ng Han Guan / AP Photo

 10月1日に中国建国70周年を記念した軍事パレードが天安門広場で行われた。まっすぐに伸ばした足を高く上げて行進する1万5000人の兵士たちの隊列、有人無人の軍用機、軍事車両に加え、さまざまなミサイルが披露された。中国の軍事力の進化にアメリカと同盟国は追いつけないのでは、という見方も出ている。

◆国威発揚 歴史的大規模パレード
 カナダの公共放送局CBCは、今回のパレードは軍事力を誇示する80分間のショーだったと述べ、アメリカの著名な中国軍事専門家に「世界史において最も大きく最も印象的な軍事パレードだった」と言わしめるほどの盛大さだったとしている。

 景気減速、米中貿易戦争、香港危機などに対処する中国政府にとって今回のパレードは、国民へのアピールを強く意識したものだったようだ。トロント大学の中国専門家リネット・オング准教授は、この70年間の共産党統治の間に成し遂げられた業績の偉大さをメッセージとし、中国人民に大きな誇りを持たせるための機会だったとコメントしている(CBC)。

 中国も、パレードは建国を祝うためのもので、他国に向けたものではないとしている。中央軍事委員会の関係者は、中国は軍事パレードを通じてその力を見せつける必要も欲望もないとメディア関係者に述べ、「中国が強ければ強いほど、平和のチャンスも増える」と主張していた(ブルームバーグ)。

Text by 山川 真智子