エリザベス女王も困惑……訪英のトランプ氏が見せた数々の奇行

Chris Jackson / Pool Photo via AP

 トランプ米大統領は6月3日から英国を訪問。同日昼からバッキンガム宮殿を訪問し、その夜はエリザベス女王との晩餐会に出席した。しかし、訪英前に行ったインタビューが原因で、その雰囲気は微妙なものになっただけでなく、密かにかなりのひんしゅくを買ったようである。

◆トランプ氏が「意地悪」呼ばわりでメーガン妃欠席か
 トランプ氏は訪英前の1日、英国のサン紙のインタビューで、現在はヘンリー王子の妻であるメーガン妃がまだ女優として活躍していた2016年、「トランプ氏が大統領になったらカナダに移住したい」などと発言していたことに対し、「彼女が意地の悪い(nasty)人だとは知らなかった」と発言。発言の録音が残っており、公表されたにもかかわらず、翌2日にツイッターで「私はメーガン・マークル(メーガン妃)を意地悪などと言っていない。フェイクニュースメディアによってでっちあげられた。CNNやニューヨークタイムズ、ほか(の媒体)は謝罪するのか? 疑わしい!」と発言。自分自身の発言がすでにネットで放映されているにもかかわらず、堂々と嘘をついたことで人々の目を白黒させた。

 産休中のメーガン妃はトランプ氏と面会しなかった。しかし、トランプ氏が帰国して3日後の8日にエリザベス女王の「公式誕生日」のイベントに参加したことを考えると、産休中という理由は口実である可能性も高い。6月8日付のタイム紙(電子版)には、メーガン妃が楽しそうにロイヤルファミリーとともに女王の誕生日イベントに参加している様子が報じられている。

 一方、英紙デイリー・メール(電子版)によると、ヘンリー王子はトランプ大統領一行を迎える3日の昼食会に出席したものの晩餐会は欠席。欠席の理由は明らかではないが、サン紙(電子版)によると、ヘンリー王子はバッキンガム宮殿で行われた昼食会の後、同行したトランプ大統領一家を案内するなどして、少なくとも表面的には友好的な態度を見せたという。しかし、メーガン妃が元々トランプ大統領に対し良い感情を持っていないこと、そしてヘンリー王子がオバマ前大統領の友人であることを考えると、夫妻がトランプ氏に対して良いとは言えない思いを抱いていることは容易に想像できる。

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Text by 川島 実佳