中国初の国産空母「001A型」、4月に就役か 着々と強化される空母艦隊

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◆艦載機パイロットの育成も強化
 001A型の就役に合わせ、中国海軍は空母艦載機のパイロットの採用・育成枠を増やしたとも報じられている。中国共産党機関紙・人民日報系の英字紙グローバル・タイムズは、海軍の公式発表を受け、「中国は空母艦載機のパイロットの採用を2倍に増やそうとしている」と報じている。

 それによれば、艦載機パイロットの採用試験は毎年行われているが、今年は昨年の2倍を超える4,500人が今月行われた1次試験を通過。昨年は2,600人が1次試験をクリアし、4月の最終試験前の段階で800人に絞られた。最終的な合格者数は例年伏せられているが、遼寧と001A型がそれぞれ約30機のJ-15を搭載でき、3隻目も建造中であることを考えれば、パイロットの増員は必然的な動きだ。

 現用のJ-15は一人のパイロットが乗り組む単座型だが、中国メディアの報道によれば、最近2人が搭乗する複座型が開発された。複座型は機動力と兵装の積載能力を犠牲にして電子戦能力を強化したタイプだが、新人パイロットとベテランが乗り組むことにより、訓練にも転用できる。複座型の開発もまた、艦載機パイロット育成計画の一環だと言えよう。

Text by 内村 浩介