「殺してくれと懇願した」ウイグル族女性が語る、中国の収容所での拷問・虐待
11月26日、少数民族であるウイグル族の1人が、収容所で受けた拷問や虐待について詳細を語った。そこには、中国政府によって拘束された宗教的に少数派である何十万人もの人々が収監されている。
ワシントンで記者たちに語ったミリグル・トゥルスン氏は、2017年に中国で再度逮捕された。この2度目となる逮捕の際には、尋問は4日間続き、寝る時間も与えられなかったという。さらに髪の毛をそられ、身体検査を強制された。3度目の逮捕後、扱いはさらにひどくなった。
「この拷問が続くならば死んだ方がましだと考え、私を殺してくれと懇願しました」トゥルスン氏(29)は、ナショナル・プレス・クラブの会合で記者たちに語った。
人権団体によると、中国政府が提唱する「民族的統一」を中国・西部において推進するため、当局はこれまで200万人に及ぶウイグル族を拘束したという。11月26日、26ヶ国から集結した270名以上の学者たちが声明を発表し、「重大な人権侵害と先住民族の文化に対する意図的な攻撃」が中国で起きていることについて、人々の関心を集めた。
声明によると、「収容所では、被拘束者のほとんどがウイグル族であるが、ひどく暴力的な監視下に置かれ、精神的なストレスにさらされている。母語の使用を禁じられ、信仰や文化的慣習を放棄することを強いられているのだ。収容所の外では、1000万人を超える少数派のテュルク系イスラム教徒の住民は、密に張り巡らされた監視システムや検問、住民同士の監視体制により、個人的自由が厳しく制限されている」
トゥルスン氏は中国で育ち、大学で英語を学ぶためにエジプトへ渡った。間もなくして夫と出会い、三つ子を授かった。2015年、家族に会うために中国を訪れたトゥルスン氏はすぐに拘束され、幼い子どもたちと引き離された。3ヶ月後に釈放された時、三つ子の1人は亡くなり、他の2人は健康に問題を抱えていた。子どもたちは手術を受けたとトゥルスン氏は話す。トゥルスン氏が2度目に逮捕されたのは、それから約2年後だった。
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