韓国の独島宣伝活動費、10年で20倍 YouTube動画作成など 米メディアも注目
韓国外交部は7月、日本と係争中の独島(竹島)宣伝活動のための来年度予算の要求額を48億4000万ウォン(約4億8300万円)にすることを決定した。
独島宣伝費は、10年以上増加を続けてきたが、15年度の予算は今年と同じ規模となった。当局者は「日本との最近の緊張の高まりを考え、独島問題の予算を上げるよう要求してきたが、韓国の来年の全体的な予算計画の優先度は経済回復だ」と語っている。(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)
【韓国側の独島宣伝活動】
韓国政府は2003年から独島宣伝のための予算を確保し始め、同年は2億5000万ウォンを充てた。以降、その額は2年ごとに約2倍になるペースで増加している。
昨年には韓国外交部が独島宣伝のための専用ウエブサイトを立ち上げた。
YouTubeでも促進活動を展開。古い地図や文献を引用し、日本が過去に何度も同島は韓国領土だと認識しているという根拠を示しているという。
また、韓国の英字紙『コリア・タイムズ』と政府系の東北亜歴史財団が共催で国際独島エッセイコンテスト(英文)を毎年開催。海外からの応募も募っている。今年の課題は「韓国人にとっての独島の意味」で、韓国の中学3年生が金賞を獲得した。
同中学生は「日本の主張は根拠がなく誤り」だと指摘。17世紀半ばには竹島の領有権を確立したとする日本に対し、「(竹島が示されている)1779年の地図は日本製で証拠とならない」などと主張している。
【海外紙の見解】
韓国の予算は最近急激に増えているが、来年度予算に約10億円確保している日本に比べると少ないと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は指摘。
ブルームバーグは、韓国の独島への情熱は35年間にわたる日本による植民地支配に対する恨みも背景にあると報じた。
同メディアはまた、日韓の争いはアジアへのリバランスを推進するアメリカのオバマ政権にとって頭痛のタネだと報じている。オバマ大統領は日韓と連合し、より強引な中国や北朝鮮の核の脅威などに取り組みたい考えだと指摘している。
しかし日韓の領土紛争は終わりが見えない。
韓国は6月、竹島周辺で海軍の実弾演習を実施。日本の与党は今秋、隠岐諸島など竹島周辺に自衛隊施設をつくるための法案を提出する見込みだと、読売新聞が12日報じた。
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