スペイン地方議会選、与党・国民党が絶対多数

 スペイン・ガリシア州の地方議会選で21日、ラホイ首相の所属する中道右派の与党・国民党が75議席中41議席を獲得した。この選挙は、ラホイ首相の緊縮財政措置とスペインからの分離独立についての信任投票と見られている。
 同日実施されたバスク州の選挙では、民族主義政党と分離独立政党が過半数を獲得した。

Financial Timesの報道姿勢―国民党がガリシア政権を維持―
 国民党は来月、ラホイ首相在職期間中2回目のゼネストに直面しており、ガリシア州の結果はラホイ氏のプレッシャーを減らすと報じた。
 ガリシアの近代政治の歴史は、国民党が30年のうち24年間支配し、スペインのポスト独裁自治地方政治のもと存在してきており、ラホイ氏の所属する国民党と、前フランコ時代の大臣マヌエル・フラガと密接につながっていると紹介した。
 また、両州の投票率の低下を指摘した。ガリシアでは、2009年の最後の投票と比べて、6.8%下落、バスク州では1.2%下落したと報じた。

The New York Timesの報道姿勢―PPの緊縮財政と分離独立路線がかぎ―
 ラホイ氏は、緊縮財政措置に対して強い反発を受けており、近年の歳出削減や増税などで、全国的な抗議運動が激化したと報じた。過去の失策の名残として、昨年の国によるガリシアのノバガリシア・バンコの国債買い取りなどを挙げた。また、野党候補者による、ガリシア地域の失業者率が上昇しているというコメントや、選挙がプレステージ号の試験開始と重なっていることと指摘した。
 8月、マドリード政府はビルドゥを支持する有権者について心配しているかとの記者からの質問に対して、サエンスデサンタマリア副首相は「とても」と答えた。

The Wall Street Journalの報道姿勢―ラホイ氏の債務危機管理のため、票が混在―
 ラホイ首相の国民党がガリシア政権を維持したが、バスク州の2つの国家主義政党にかなり遅れて追随したと報じた。ガリシア州の選挙は、スペインとラホイ氏の政策をはかるよい指標である。ラホイ政府は、スペインを不況から脱出させ、ほぼ25%の失業率を下げるため、増税と歳出削減を課している。いずれにせよ、フェイジョー氏は中央政府の距離を置いた。彼は「ガリシア第一」というスローガンを掲げ、選挙運動中、たった1度しか一緒に登場しなかったと報じた。

Text by NewSphere 編集部