ロムニー失言、オバマリード…大統領選最新情報
米国大統領選の投票日は11月6日、あと7週間あまりだ。現在のところ、オバマ大統領は主に女性、アフリカンアメリカン、ラテン系、学生の支持を得ている。一方ロムニー候補は主に富裕層、アッパーミドルクラス、白人の支持を得ている。支持率は、僅差でオバマ大統領が上回っている。
<各紙の報道>
IHTは、オバマ大統領が再選に向けしたたかに前進していると報じた。オバマ大統領は巧みに国政を再選のために使っているとみている。例えば、激戦区オハイオ州で中国に対しWTO提訴を発表したこと、同性愛者の支持者向け選挙資金集め集会前に同性者結婚容認発言をしたこと、不法移民政策の緩和を発表したことなどを挙げた。歴代大統領も、大統領選の勝利の要になる政策の切り札を持っていたことや、敗北要因となったスキャンダルや政策について紹介した。そのうえで、オバマ大統領を彼らと比較し、十分な準備と熟考の上で政策を提示し再選をねらう姿勢を浮き彫りにした。
WSJは、激戦が予想される大統領選まで7週間となった今、支持率などについて最新の調査結果を基に報じた。両候補の支持率は前月に比べ微増し、オバマ大統領が若干リードしていることを示した。背景として、今後の米国経済に明るい展望を持っていると答える人が過半数となった調査結果を挙げた。一方で、オバマ大統領の対外政策に不満を抱いている層や、政府の方向性へ疑問を抱く層も厚く、ロムニー候補の支持につながっていると指摘した。
FTはまず、大統領選支持率回復にむけ「献金者のご機嫌をとる」ロムニー氏の現状を報じた。ロムニー氏は支持者に直接電話をかけ投票を願ったり、先日の失言騒動の汚名返上を図るかのように、富の再分配を主張している過去の演説ビデオを流すなどしたことを取り上げた。一方オバマ大統領は、ジェイジー・ビヨンセ夫妻がホストの資金調達集会に出席するなど、エンターテイメントを活用していると報じた。17%の投票者がまだ決断していないという調査結果もあり、選挙戦の行方は不透明だと報じた。
<参考リンク>
■最新支持率
(The Wall Street Journal)