横浜市瀬谷区で暮らす外国人 区初の調査で見えてきた課題

画像はイメージ(Flicker/ Yoshimitsu Kurooka

横浜市瀬谷区が令和5年(2023年)、外国籍区民の課題やニーズを把握すべく区で初めてとなる『外国人意識調査』を実施。

調査結果から、外国人の80%以上が日本の生活に満足しているということが分かりました。

横浜市瀬谷区に暮らす外国人、概ね「生活に満足」

調査結果は、外国籍区民231人の有効回答を元に作成。

瀬谷地区には、約2,000人の外国籍の人が居住しています。

国別にはベトナムが23.3%と一番多く、次に中国、フィリピンが続き全体の79%がアジア圏の人たちです。

今の生活の満足度について尋ねたところ、全体の80%が満足、もしくはやや満足していると回答しました。

生活で困っていることについては、32%の人が「特にない」と回答。

次いで「年金や税金といった公共サービスの手続きで言葉が分からない」「外国語の情報がない」との回答が続き、言語の壁についての課題を抱えている人もいるようです。

日本語の学習について掘り下げた質問では、「日本語を積極的に学びたい」と考えている人は31.2%。

「機会があれば学びたい」と答えた人は48.1%にも上り、全体の80%近くが日本語学習に前向きなことが判明しました。

外国人と地域の人のかかわりについては、ほとんどの人が「道で会えば挨拶する」が最も多く、42%でした。

また、42.4%の外国人が「差別と偏見をなくしてほしい」と考えていることも浮き彫りとなっています。

この調査から、瀬谷区で生活する外国人は日本の生活を快適と感じ、住み続けたいとする満足度が高いという結果となりました。

外国人が日本の生活に満足しているというのは非常に好ましい反面、地元住民との関わりについてはやや消極的な側面が見えてきます。

外国人は日本語学習について積極的な姿勢を示しているため、学習の機会や地域住民と関わりが持てるコミュニティの構築が重要といえそうです。

Text by 本間才子