運営会社や内装業者などとのトラブル乗り越え、和風ショーレストランが復活

かつて六本木に店を構えていた和風ショーレストラン「香和(かぐわ)」が、東京・浅草で2024年1月10日に「浅草香和」として復活しました。

香和が「浅草香和」として復活

同店では、花魁や芸者、侍に扮した演者がおよそ60分間の舞台でさまざまな演目を披露。

今回復活を遂げるまでに、幾多のドラマがあったのです。

もともと同店は2004年六本木に誕生しましたが、都市開発の影響で2018年4月に営業を終了。

ですが再開を求める声が多く、同年11月に六本木で場所を変え新しい運営会社と業務委託契約をして再オープンしました。

順調に営業をしていましたが今度は新型コロナウイルスの影響を受け、わずか1年半の短さで再び閉店。

実はこの裏で、運営会社による計画的な倒産があったのです。

2ヶ月分のギャラを踏み倒されたダンサーたちは、仕事もなくなり収入も激減。

そこで諦めなかったのは、当時香和の座長でありショーのプロデューサーでもあった、かずみさんでした。

かずみさんは、「浅草香和」を運営する株式会社NJKで代表取締役を務めている人物です。

とある企業より「浅草で劇場を作りたい」と話を持ちかけられ、復活プロジェクトがスタートしたものの、今度は当時の運営会社と内装屋の間でトラブルが起こり工事が中断する事態に。

そこでかずみ社長は、自身の会社で運営をしていくことを決意。

工事途中で放置された現場は、図面や引き継ぎもなく、電気配線は剥き出しのままだったといいます。

エアコンの配管も逆についていたり、ビル内への音漏れも激しく防音扉を新たに設置しなければならないなど、沢山の問題が待ち構えていました。

復活に向けて様々な分野のプロが集結し、なんとか工事は進んだのです。

そしてついに、浅草で香和が復活を遂げました。

かつて訪れたことがある人だけでなく、行ったことがない人も一度は観てみたくなりますね。

Text by 川崎 謙三郎