機内で寝ている時に顔に熱波 原因はカバンの中の「モバイルバッテリー」

画像はイメージ(Flicker/ Kainoki Kaede

2023年10月末、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港から出発予定だったジェットブルー航空の飛行機内で、乗客の手荷物から火が出る騒動がありました。

【動画】モバイルバッテリーが燃えて騒然とする機内

ジミー・リーヴァイのモバイルバッテリーが燃えて機内が騒然

その乗客は、シンガーのジミー・リーヴァイさん。

彼はX(旧Twitter)に「月曜日、人生で最も恐ろしい瞬間の一つに直面しました。ニューヨークから南フロリダへ帰国する飛行機の離陸前眠りに落ちた直後、突然顔に向かって襲いかかるような恐ろしい熱波に衝撃を受けて、目が覚めました」と投稿。

さらに「すぐに目を開けると、最初は座席の下に押し込まれていたバックパックが、今では爆発して浮かぶ火の玉の中にあることに気づきました。すぐに行動して、それを地面に押し倒し、炎が広がらないように必死で踏みつけ始めました」と消火活動をしたといいます。

「運航スタッフと放水の助けにより、火災は鎮火した。警察は、ポータブル充電器が過熱したものとみられると発表した」と原因はモバイルバッテリーだったことを明かしました。

「私の場合、充電器はフロリダ州ボカの高級ショッピングモールで購入したものですが、最近は何も信用できないようです」と高級店で買ったものであるにもかかわらず、爆発したそうです。

自身のケガは「手に少し火傷を負っただけ」と記していました。

動画には客室乗務員が必死で消火にあたり、乗客たちが混乱する様子が収められています。

こうした予想外の出火騒動に備えて、事前に準備をしている航空会社もあります。

アラスカ航空は同社のブログで、飛行中のリチウムイオン電池火災の危険を軽減するため、特別に設計された新しい防火バッグを全航空機に装備したことを発表。

丈夫な耐火性素材で作られたバッグが用意され、過熱して発火する可能性のある携帯電話やラップトップなどの電子機器を収納できるように設計されているとのことです。

日本では160Whを超えるバッテリーは機内に持ち込めないなどの基準があります。

基準を満たしていても注意して使用したほうがよさそうです。

Text by 川崎 謙三郎