ゴミ集めで週に約10万円稼ぐ男性 「持ち帰って週末に稼いでいる」
資源ゴミの回収日に、アルミ缶を自転車で運ぶ人の姿を見かけたことはありませんか。
空き缶でパンパンに膨らんだ袋を自転車の荷台に乗せ、バランスを取りながら移動していますよね。
ニューヨークの街中でゴミを集めお金を稼いでいるジョンさんは、活力にあふれ非常にポジティブな面持ちです。
集めたゴミの回収や売りさばいて稼ぐ男性
ゴミ捨て場から「何かびっくりするようなお宝が見つかるのか」と尋ねられたジョンさんは、あっけらかんとした笑顔で答えました。
「ゴールドやダイヤモンド、カルティエの腕時計、現金だって見つかるよ。ニューヨークのゴミは何でもあるさ!金がなくて困ってるやつは来るといい」
ジョンさんによると、リサイクルできる缶やボトルの回収だけで、週に400〜800ドル(約5万9000~約11万8000円)は稼げるそうです。
おまけに、ゴミの中で見つけた鍋や時計などの小物を持ち帰り、週末に売りさばいているんだとか。
「週末だけでも1,000ドル(約14万7000円)の収入になっているんだ!」と、嬉しそうに話すジョンさん。
ですが、ジョンさんがこのような暮らしを始めた背景には、壮絶な過去があったのです。
若かりし頃、髪の毛がフサフサでハンサムだったジョンさんは、美しい女性と結婚し、3人の子供を授かり幸せな家庭を築きました。
幸せだったのも束の間、ジョンさんはお金の誘惑に負けて悪徳ビジネスに手を染めてしまったのです。
ドラッグの密輸や人の密航に関わってしまったジョンさんは、逮捕されすべてを失いました。
過去をもちろん後悔しているというジョンさんですが、涙は出尽くしてもう出ないそうです。
だから楽しく笑って毎日を過ごしているとのこと。
刑務所で10年間過ごす中で、ジョンさんは神に洗礼を受けクリスチャンになりました。
それ以来、正しいことをして生きると誓い、ニューヨークで街行く人に明るく話しかけながらゴミ集めを続けています。
60歳を迎えたジョンさんは、こう言います。
「この世でも楽しく笑っていられるんだから、いつか神が天国で迎えてくれたら、僕はずっとニコニコ過ごしているだろうね」
笑顔の目の奥には、やはりどこか複雑な思いが隠れているのがわかります。
ジョンさんを取材をしたエリックさんのInstagramには、現在たくさんのコメントが寄せられました。
ニューヨークでジョンさんを日常的に見かける人も中にはいるようで、コメントを見る限り彼が明るく人気者であることが伝わります。
この投稿をきっかけに、ジョンさんが大人になった3人の子供達といつか再会できる日が来ることを、願わずにはいられません。