日本の感染が抑えられているのはなぜなのか? 海外メディアも理由に注目
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◆ウイルスの変化が一因か
日本において状況が改善した理由ははっきりとわかっていないが、海外メディアは可能性のある要因をいくつか挙げている。ロイターは日本の国立遺伝学研究所の井ノ上逸朗教授の見解として、AY.29と呼ばれるデルタ株の亜型が日本では広まっており、まだ確証があるわけではないものの、これがほかの株から結果的に人々を守っている可能性があると紹介している。AY.29はゲノムの修復能力に欠陥があり、複製に伴って蓄積するエラーを修復する能力に劣る。
カナダの地方メディア『トゥデイ・ヴィレ』も、考えられる要因のひとつとして、日本の流行株におけるタンパク質の変異を挙げている。同じく井ノ上教授の見解を取り上げ、ウイルスのエラー修復を担うタンパク質である「nsp14」に変異が生じていると解説する。このほかの要因として同誌は、欧米人やアフリカ人に比べ、アジア人はAPOBEC3Aと呼ばれる酵素を多く持つとも紹介している。この酵素は、新型コロナウイルスを含むRNAウイルスから人体を防御する機能を担う。
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