なぜ「AI広告」は炎上するのか? 海外でも次々と
◆盗作問題
別の観点として、アーティストに対する敬意の欠如という問題がある。生成AIは学習の過程で、ネット上の創作物を大量に収集する。人間のアーティストに無断でそのタッチやパターンを写し取り真似ることから、モラルに反するとの指摘がある。
このパターンではAI広告にとどまらず、現実の商品にも批判が及んでいる。米バッグ・アクセサリーブランドのバグゥは、AIで生成したプリントの図柄で批判を受けた。ネット掲示板レディットのユーザーが同社コレクションの写真を分析し、AI生成画像である可能性が高いと指摘した。その後バグゥは、生成AIツールのミッドジャーニーを使用して作成したことを認めた。
Collina Strada’s Baggu collab under fire for using AI-generated prints: ‘Unforgivable’ https://t.co/XPMCfxnk5O pic.twitter.com/EqLAfz9Poq
— New York Post (@nypost) June 28, 2024
アド・ウィークによると、消費者たちはAI使用について公表されていなかったことに失望し、透明性を欠くとしてインスタグラムで不満を爆発させたという。あるユーザーは、「AIの使用は許されない。アーティストにとっても(サーバーの動作に電力を大量消費することから)環境にとってもひどいことだ」とコメントしている。