人類はAIに滅ぼされることになるのか? 専門家らから上がるAI脅威論

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 AI(人工知能)の進展が話題だ。文章生成AIのChatGPT(チャットGPT)や画像生成のMidjourney(ミッドジャーニー)などが登場しており、人間が長時間かけて完成させるレベルの成果物をごく短時間で完成させるようになった。このままAIの成長が続けば、やがて人類の脅威となると考える専門家は少なくないようだ。

◆人類の進化の速度が追いつかない?
 著名な学者やテック界の大物たちが、すでにAIの危険性を指摘している。遡ること2014年、イギリスの科学者であるスティーブン・ホーキング博士は英BBCに対し、「完全なAIの開発により、人類の終焉が引き起こされるおそれがある」と懸念を表明していた。AIは自己を改良し続けるが、一方で人間は「生物学的進化の遅さという制限がある」ため、「対抗は不可能であり、凌駕(りょうが)されるおそれがある」と博士は述べていた。

 直近では、話題の人物も反応している。イーロン・マスク氏は今年4月、アメリカのテレビ番組で、AIが文明を破壊するおそれがあると警鐘を鳴らした。マスク氏は過去に、AIは指数関数的に進歩し、2030年から2040年ぐらいまでに人間以上の能力を持つようになるだろうとの予測を示している

 グーグルの秘密研究部門「X」の元最高事業責任者であったモー・ガウダット氏も、AIの脅威を警戒する人物の一人だ。ニューヨーク・ポスト紙(5月18日)によると、氏はAIが人間を「クズ」とみなすおそれすらあると論じている。

Text by 青葉やまと