コーヒー産業の救世主? 暑さに強い野生種に再脚光 味も遜色なし
世界のコーヒーの消費は伸びているが、温暖化による気温上昇で、現在市場の99%を占めるアラビカ種とロブスタ種の豆の栽培に支障が出ると見られている。コーヒー豆の輸出に頼る国々にとっては死活問題だ。そんななか、忘れ去られていた古い品種に気候変動を耐え抜く可能性があることがわかり、大きな注目を浴びている。
◆もう飲めなくなるかも 気温上昇で生産困難に
コーヒーは気候の変化に敏感な植物で、これが豆の生産量と質に大きく影響するという。2015年に行われた研究では、2~3℃の気温上昇で、世界中のアラビカ種の生産を、山間部や森林保護区に移動せざるを得なくなるとされている。(ユーロ・ニュース)
南米コロンビアはコーヒーの産地だが、現在栽培に適した地域でも、やがて高温と乾燥でコーヒーの木が生きられなくなる可能性があるという。より標高の高い場所に生産を移せばいいが、コーヒーに収入を依存する同国の55万人の小農が、適地を求めて移動し続けるのは経済的に無理だと研究者たちは指摘する。実際のところ世界のコーヒーの約80%はアフリカ、ラテンアメリカ、アジアの小規模農家が栽培しており、彼らも移動費用に耐えることができない。(同)
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