折れた骨が肺と心臓を貫通… クマに襲われた男性が死亡
画像はイメージ( Charles J. Sharp / Wikipedia Commons )
都市部でもクマの目撃情報が相次ぐ近年、自然豊かな地域へ出かける際は一層の注意が必要です。
世界の動物による被害を集めたYouTubeチャンネル「Final Affliction」は、剥製師の男性とそのガイドに起こった事故を伝えました。
クマに襲われた男性が死亡
アメリカ・ニューヨーク州出身で剥製の制作を手掛けるネルソンさんはある秋の日、アラスカ州へ狩猟旅行に出かけました。
現地ではガイドのレイモンド・カペラさんに付き添ってもらい、マタヌスカ渓谷にあるタシナ湖で狩りをすることに。
2週間に渡り羊やヤギ、ヘラジカを仕留め、成果は上々だったといいます。
その日、彼らは前日にヘラジカを狩った現場に戻ると、1頭の巨大なグリズリーベアが死骸の内臓を食べているシーンに出会いました。
ネルソンさんは狩りの意欲に駆られましたが、一歩間違えればグリズリーベアの激しい攻撃にあってしまうため、2人はその場で仕留める機会を静かに待っていました。
当時、期待に胸を膨らませた彼はレイモンドさんに「頭を数発撃ってしまおう」と提案するも、レイモンドさんは「あのサイズは数発撃ったところで何も響かない」と却下していたといいます。
彼らは絶好の機会を得るべくその場でさらに数時間待っていましたが、天候が急変。
強風が吹き出し小雨が降ってきたところで、痺れを切らせたネルソンさんがクマに向け数発発砲しました。
クマは驚いて森の奥へ逃走。
ネルソンさんらが銃を構えながら見失ったクマを探していると、突然クマが現れ彼らに襲い掛かります。
2人が発砲するもクマはびくともせず、続いてレイモンドさんに突進。
ネルソンさんは再び発砲しましたが、クマはすでに数発被弾していたにもかかわらず攻撃を止めなかったそうです。
クマは横たわるレイモンドさんに乗り上げると、足に噛みついたまま体を持ち上げました。
彼の叫び声が森に響き渡るなか、さらにクマは頭に噛みつきまるでおもちゃのように振り回します。
ネルソンさんが再度発砲したところでついにクマは息絶え、彼はレイモンドさんの手当てに取り掛かりました。
そして救助を要請後にレイモンドさんの元へ戻ったものの、残念ながらその頃にはすでに死後硬直が始まっていたそうです。
検死の結果、クマの体重に押しつぶされた肋骨は陥没し、さらにその折れた骨が肺と心臓を貫通していたことが分かりました。
この悲惨な事故に対し、ネット上では「クマとの距離を尊重していれば防げた事故だったかもしれない」「数発被弾しても死なないことに驚いた」「ガイドの方がかわいそう」「欲深すぎた結果こうなった」「クマの駆除は命取りだ」といった声が寄せられました。




