森の中に迷ってしまい… アメリカでマラソン大会中クマに襲われた16歳が死亡
画像はイメージ(Antti Peltonen / Flickr )
クマに襲われ無念の死を遂げた青年の話題を、アメリカメディア「BBC」および動物による被害を集めたYouTubeチャンネル「Final Affliction」が伝えています。
【動画】胸が痛くなる… マラソン大会中クマに襲われた参加者が死亡
クマに襲われたマラソン参加者が死亡
2017年6月のある日、アラスカ州アンカレッジで毎年恒例のマラソン大会が開催されていました。
山を上り下りするトレイルも含まれるこの大会に参加していたのは、地元に暮らす16歳のパトリック・クーパーさんです。
未熟児で生まれた彼は障害や自閉症、ADHDを患っており、実の両親も障害を抱えていたことから、幼い頃にカトリーナさん・デイブさん夫妻と養子縁組をしていました。
そんなパトリックさんは明るく、釣りと体を動かすことが大好きで、家族仲も良く、当日はカトリーナさんが成人部門に、パトリックさんはジュニア部門に揃って出場していたといいます。
スタートからしばらくは一緒に走っていたものの、ルートが違うため途中からそれぞれの道へ。
ところがパトリックさんは進路を間違え、森の中へと迷い込んでしまったのです。
静寂に包まれるなかさらに追い打ちをかけるかのように、木々の間から現れたのは1頭の大きなクマでした。
パニックになりながらも彼は、カトリーナさんと兄弟に「クマに追われている」とメッセージを送信。
しかし残念ながら、これがパトリックさんとの最後のやりとりになってしまいました。
動揺するあまり、背を向け走って逃げようとする彼を、クマは一瞬にして攻撃。
長くて鋭い爪を使い引っ掻きながら押し倒すと、パトリックさんの全身に噛みついたそうです。
その後ゴールしたカトリーナさんは、先に着いているはずのパトリックさんがまだ到着していないことを知り、すぐに捜索を依頼しました。
それから数時間後、トレイルから約450m離れた地点で、クマが彼の上にまたがり攻撃している場面に遭遇。
当局職員が発砲し、弾はクマの顔面に命中したもののクマは森へ逃げ、その後しばらくして顔にケガを負ったクマを発見し、射殺したということです。
悲しみに暮れたカトリーナさん夫妻は、声明のなかで「彼が私たちの人生にやってきてくれたおかげで、私たちはより良い人間になることができました。彼がいなくて本当に寂しいです」と述べました。
コメント欄には「とても悲しいね」「胸が痛い」「幸せな家庭だったのに」「男の子もお母さんもかわいそう」「愛情深いご両親だったのね」「悲しすぎてしばらく立ち直れない」「パトリックが天国で笑っていられますように」など、悲痛の声が寄せられています。




