攻撃後に連れ去られていた… クマに襲われた生物学者が死亡

画像はイメージ(Christopher Amrich / Flickr

日本だけでなく世界各国でクマによる被害が増加するなか、アメリカ・アラスカ州アンカレッジのメディア「ANCHORAGE DAILY NEWS」が現地で発生した事故を報じました。

【動画】2週間前に結婚したばかりだったが… クマに襲われ亡くなった生物学者

アメリカでクマの死亡事故

被害者はアラスカ・バイオロジカル・リサーチ社に勤務していた、生物学者のエリン・ジョンソンさん。

事故発生当時、彼女は同僚のエレン・トレイナーさんとともに、内陸部のポゴ鉱山で研究に使用する土壌サンプルを採取していました。

ところが2人は作業に没頭するあまり忍び寄るクマの存在に気が付かず、クマは彼女たちにどんどん迫ると、一瞬にして襲い掛かったのです。

エリンさんらはクマよけスプレーを携帯していたものの、あまりの素早さに準備をする間がなかったそうで、恐怖で叫ぶ彼女たちを容赦なく攻撃し続けます。

隙を見つけてエレンさんがスプレーを二度噴射すると、クマは一瞬怯んだものの、再び戻り今度は重点的にエリンさんを攻撃。

他にもカナダメディア「CBC」によると、その後、エリンさんの行方を見失ってしまったエレンさんは、無線で緊急通報し病院へ運ばれ治療を受けたといいます。

しかしヘリコプターで上空から事故発生現場を捜索するもエリンさんの姿はなく、クマに運び去られていることが判明。

捜索隊が少し離れた場所で、すでに息絶えた状態のエリンさんと攻撃したクマを発見しました。

調査の結果、この襲撃は防御攻撃によるものではなく捕食による攻撃と一致していたことから、クマは当局職員により射殺されたということです。

無念にも、事故の約2週間前に結婚したばかりだったというエリンさん。

世間からは「スプレーを持っていてもクマには敵わないのか」「銃器を持たずに山へ行くなんて、ガソリンを入れないでドライブするようなものだ」「幸せ絶頂だったはずなのに」「1人残された旦那さんもかわいそう」「悲痛な事故だ」など、多くの同情が寄せられました。

Text by 春野 なつ