生後10ヶ月の赤ちゃんも… 栄養不足のクマに襲われ母親も死亡
画像はイメージ(Rakkhi Samarasekera / Flickr )
幸せな一家を襲ったのは、1頭のクマによる突然の襲撃でした。
一家を襲ったクマ
イギリスメディア「The Guardian」およびYouTubeチャンネル「FIERCE」によると、被害に遭った家族はフランス語教師の母親ヴァレリー・テオレさんと、毛皮の貿易事業を営む夫のゲルムンド・ロスホルトさん、そして生後10ヶ月の娘アデルちゃんです。
カナダ・ユーコン準州在住の一家はヴァレリーさんが育休中だったこともあり、当時3ヶ月間に渡って一家が購入した別荘に滞在していました。
4歳の頃から父親と狩猟に出ていたゲルムンドさんは、事故があったこの日も毛皮を確保するため狩りへ。
残ったヴァレリーさんは、アデルちゃんを連れて散歩に出かけました。
ところがトレイルを歩いていると突然、木々の茂みから1頭のグリズリーベアが2人の目の前に現れたのです。
一方で、しばらくして狩りを終えたゲルムンドさんは、トレイル上に大きなクマの足痕があることに気が付きました。
嫌な予感がして家に帰ると誰もおらず、ライフル銃を持ってヴァレリーさんたちの捜索を始めました。
その最中、突然低いうなり声がして振り向くと、グリズリーベアが彼目掛けて突進してきたそうです。
慌てて銃を発砲し、4発目でやっとクマは絶命。
さらにゲルムンドさんは、現場から少し離れた場所でヴァレリーさんとアデルちゃんの遺体を発見しました。
検死の結果、2人の体に残された傷などから、抵抗する間もなく一瞬にして襲撃され、即死だったことが判明。
またクマは18歳で、栄養不足が原因でかなり衰弱しており、普段は捕食しない物まで日頃食べていたことが分かりました。
胃袋にはヤマアラシのトゲが突き刺さっており、それが激しい痛みを引き起こし、さらに衰弱させる要因になったと考えられています。
この悲しい事故に対し、世間からは「幸せ絶頂だったはずなのに」「慣れているとはいえ、山奥で散歩したりキャンプしたりする人の気が知れない」「クマも生きるのに必死だ」「クマのテリトリーに入っていく人間が悪いと思う」「一家がかわいそうでとても心が痛む」など、様々な意見が寄せられました。




