耳が裂けるも… クマに襲われるも意外なもので命拾いした女性

画像はイメージ(S-t-v / Flickr

クマに遭遇した女性が意外な物で命拾いした話題を、カナダメディア「CBC」が報じています。

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彼女はユーコン準州ヘインズ・ジャンクションに暮らすヴァネッサ・リーグストラさん。

クマに襲われるも命拾いした女性

2024年6月30日の午後10時頃、パイン・レイクのキャンプ場近くで愛犬ルナの散歩をしていたところ、突然3頭のグリズリーベアが現れました。

ルナはリードを着けていたものの、クマを見るなりものすごい勢いで追いかけ、2頭を森へ追い払うことに成功。

しかし残る1頭がヴァネッサさんに向かって突進してきたのです。

それは一瞬の出来事で、彼女は逃げたり叫んだりする間もなく攻撃されてしまいました。

クマはヴァネッサさんの頭を前足で捉えがっちり押さえつけたため、爪が背中に深く食い込む形に。

さらには腕や頭にも噛みつかれましたが、当時、プラスチック製のヘアクリップで髪をまとめていたことが思わぬ結果をもたらします。

クマは頭にかぶりついた際にヘアクリップを噛んでしまい、口の中で壊れてケガを負い、瞬時にヴァネッサさんを放したそうです。

そこで再びルナが吠え、クマが気を取られている間に逃げ切り、夫のデヴィッドさんに電話で助けを求めました。

彼はすぐに車を走られ言われた場所へ向かうと、そこには血だらけで立っているヴァネッサさんとルナの姿が。

彼女は後頭部と体中に引っ掻き傷を負ったほか、耳が裂けて腕を骨折し、ただちに病院で治療を受けました。

この事故を受けて当局は、襲撃現場にいたクマ1頭を駆除したほか、一緒にいたと思われる2頭も周辺で発見し駆除したことを伝えています。

子供の頃から自然豊かな地域で生まれ育った彼女は、自身を襲ったクマを恨んではいないといいます。

「私は以前からグリズリーベアに大きな敬意を抱いていましたが、今はさらに深い敬意を抱いています」と彼女。

さらには「クマを責めませんし、自分自身や愛犬のことも責めません。ただ、たまたま間違った場所に、間違ったタイミングで遭遇しただけなのです」と語りました。

この襲撃に対し、世間からは「犬とヘアクリップに救われたね」「犬も飼い主を守るために必死に頑張ったね」「巨大なグリズリーから逃げ切れるなんて」「クマよけスプレーは常に持っていた方がいい」といった声があがっています。

Text by 春野 なつ