地面に押し倒され… 国立公園でクマに襲われ男性が死亡

画像はイメージ(Bushtography / Flickr

近年、至る所でクマによる被害が相次ぐなか、YouTubeチャンネル「Scary Bear Attacks」が、世界でも有名な観光地イエローストーン国立公園で発生した事故を伝えています。

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国立公園でクマに襲われ死亡

被害に遭ったのは、アメリカ・カリフォルニア州トーレンス出身のブライアン・マタヨシさん。

少し前に薬剤師を退職したばかりだった彼はある日、妻マリリンさんとともに同公園を訪れました。

3週間滞在して公園内をトレッキングで回る予定だったといい、4度目の訪問となる彼らにとって非常によく慣れた公園だったそうです。

その日、ワピティ湖トレイルを約1.5km下った夫妻は、ハイカー仲間に450mほど離れた地点にクマの親子がいることを知らされました。

双眼鏡でその姿を確認し、別方向へ進んだ夫妻でしたが、突然蚊の大群に巻き込まれてしまいます。

そこで来た道を戻ることにしたものの、途中で先ほどのクマ親子がすぐ至近距離にいることに気が付きました。

母グマが2人に突進してきたため、マリリンさんに「逃げろ!」と叫んだブライアンさん。

近くには「クマに遭遇した際にすべきこと」として、死んだふりやクマよけスプレーを使用するといったことが書かれた標識があったにも関わらず、パニックのあまり2人は走り出してしまいます。

するとクマも後ろから追いかけ、ブライアンさんを勢いよく地面に押し倒しました。

そのまま引っ掻いたり噛みついたりといった激しい攻撃を数分間に渡って受け続け、残念ながら帰らぬ人に。

ブライアンさんが動かなくなったことを確認したクマはその後、マリリンさんの元へ近寄ります。

彼女がとっさに死んだふりをすると、背負っていたリュックサックを奪い取って殴りつけるように地面に叩きつけ、満足したように森へと帰って行ったそうです。

その後の調べで、2人はクマよけスプレーや凶器を持っていなかったことが判明。

世間からは「来た道を戻ったのが間違いだった」「クマの生息地に行くのにスプレーも銃も持っていなかったの?」「クマに襲われて亡くなるのが一番悲惨な死に方だと思う」「クマに背を向けて走ってはいけないことは、今はもう常識」「分かっていても遭遇したらパニックになりそう」といった意見があがりました。

Text by 春野 なつ