大切に育てていても… 保護した子グマに襲われた男性が死亡

画像はイメージ( Nigel Swales / Flickr

野生のクマの恐ろしさが伝わるYouTubeが今、世間の人たちの関心を集めています。

【動画】遺体発見時にはすでに大部分が食べられていた… 保護したクマに襲われ亡くなった男性

クマを保護した男性が死亡

このたび世界中のクマ被害の話題を集めたYouTubeチャンネル「Scary Bear Attacks」は、野生の子グマを保護したロシア人男性の末路をピックアップ。

彼はオジョルスクに暮らしていたハンターのセルゲイ・グリゴリエフさんで、ある日山奥でいつものように狩りをしていました。

木々の間を進んで行くと、彼は2頭の小さな子グマを発見。

周囲に母グマの姿はなく、「死んでしまったのかもしれない」と哀れに思った彼は、子グマを保護することにしました。

飼育してくれる保護施設を探すと、1頭は最適な場所が見つかったものの、もう1頭の新たな住処がなかなか見つかりません。

セルゲイさんには3匹の犬と生まれたばかりの我が子がいましたが、子グマを飼育することを決意し、自宅の庭に頑丈な檻を作りました。

子グマに「グランブラー」と名付け、以来一緒に敷地内を散歩したり遊んだりし、ペットのように可愛がったそうです。

グランブラーは彼に攻撃的になりケガを負わせることもしばしばで、知人や近隣住民に心配されることもありましたが、重く受け止めることは一度もなかったといいます。

ところが飼育を始めて4年が経ったある日、セルゲイさんは知人宅へ出かけたきり、数時間経っても自宅に帰ってきませんでした。

連絡も取れず、心配した家族が親族と警察に通報。

親族が自宅に到着した際、グランブラーは檻から脱走し敷地内を徘徊していたそうです。

さらに駆け付けた警察が捜索を始めると、地面に血痕を発見。

辿って行ったところ、そこにあったのはすでに骨と化したセルゲイさんの愛犬でした。

その後、警察は遠くの方に彼の姿を発見したものの、すでに体の大部分が食べ尽くされていたといいます。

グランブラーは警察官に対しても攻撃的な態度を取り襲い掛かろうとしたため数名がかりで発砲し、クマは射殺されました。

のどかで平和な地域に突然起こった恐ろしい大事件に、多くの人たちも反応。

「野生のクマがペットになることは絶対にない」「彼はグランブラーを信じていたのだろう。恐ろしい」「子グマは可愛いけれど、結局は野生だから」「最初から知人たちの注意に耳を傾けるべきだった」「クマを狭い檻に閉じ込め、餌もろくに与えなかったのでは」といった非難が寄せられました。

Text by 春野 なつ